東京勤務の医師、平均年収は790万円。低さの理由は研修医の数？

弁護士、会計士など世間でも羨ましがられる資格の中でも大人気なのが「医師免許」。しかし、彼らのキャリア、懐事情はいったいどうなっているのでしょうか。

東京都には順天堂大学順天堂医院、東京女子医大病院、慶応義塾大学病院、東京大学病院、帝京大学病院、杏林大学病院など有名大学の大学病院はご存知の方が多いのでは？この記事では東京都に勤務する医師の平均年収を調べてみました！

1. 東京都の医師の平均年収情報
2. 東京都の医師求人の例
3. 東京都の医療・地域事情
4. 各大学病院の特徴
5. 東京都に転職した方の体験談
6. 東京都の医師の方で転職をお考えの場合は

東京都の医師の平均年収情報

東京都の医師平均年収（男女）：790万円　月給：61万円　ボーナスなどの特別賞与：51万円　(平均年齢39.8歳月間労働時間 62時間）
東京都の男性医師の平均年収：855万円　月給：66万円　ボーナスなどの特別賞与：57万円　(平均年齢38.5歳月間労働時間162時間）
東京都の女性医師の平均年収：713万円　月給：55万円　ボーナスなどの特別賞与：43万円 (平均年齢41.5歳月間労働時間163時間）
＊平成２５年賃金構造基本統計調査を元に算出

東京都の医師の年収

・東京都の医師平均年収（男女）：790万円
・東京都の男性医師の平均年収：855万円
・東京都の女性医師の平均年収：713万円

東京都には順天堂大学順天堂医院、東京女子医大病院、慶応義塾大学病院、東京大学病院、帝京大学病院、杏林大学病院など有名大学の大学病院が多数存在します。

全国の医師の平均年収は1071万円（月給83万円、ボーナスなどの特別賞与72万円、労働時間172時間）ですので、全国平均以下となっています。

東京都の医師の平均年収が全国平均より281万低い理由は、大学の医学部を卒業した研修医（大学の医学部卒業後の２年間）が多いためだと考えられます。ちなみに研修医の平均年収は458万円となっています。
*平成22年職種別民間給与実態調査を元に算出

実際に東京都の病院は医師転職サイトに依頼し、以下のような医師求人情報を公開し医者の募集をしています。引用元：研修医と勤務医の給与・業務の差

東京都の医師求人の例

東京都江東区一般内科の医師求人

給与：年収1400万円~　業務内容：外来診察、病棟管理、各種専門検査　外来：あり

東京都世田谷区整形外科の医師求人

給与：年収1200万円~1800万円　業務内容：外来診療、病棟管理　手術：あり

東京都葛飾区の放射線科の医師求人

給与：年収1800万円~　業務内容：読影業務　MRI：あり 1.5ステラ

東京都で医師を募集している病院の求人情報の例です。東京都の医師の平均年収より数百万高い年収で求人をしていますね。
引用:m3キャリアエージェント

東京都世田谷区の医師求人

腎臓内科
年収： 1000万～1500万（応相談）
業務内容：外来診療、病棟管理、透析管理、手術（シャントオペ）など
回診：3クール／火木土曜日、2クール／月水金曜日
◆　入院透析：40～50名程
◆　外来透析：50～60名程
有給休暇は法定通り付与
季節休暇　3日（夏期休暇<7月～9月で取得可能>／別途特別休暇付与）
年末年始休暇　5日（12／30～1／3・別途特別休暇付与）病床数：247床
救急指定：一次救急

東京都北区の医師求人

一般内科
業務内容：訪問診療
年収： 1100万～1400万（応相談)（週4日勤務の場合）
訪問先：個人宅6割：施設4割
同行者：看護師、運転手
担当人数：80～100名(週5日勤務の場合)（想定）
主な疾患：内科を中心とした全身管理
カルテ　：　電子カルテ(メーカー:モバカル)
【診療内容】
診察､処置､処方､各種検査(心電図･血液検査･尿検査)､医学管理(在宅中心静脈栄養法(IVH)･在宅酸素療法・人工呼吸器・気管切開･留置バルーンカテーテル･胃ろう)、疼痛管理､終末期ケア､在宅緩和ケアなど
※上記は一例でございます。
※入院などの緊急時など､必要と判断された場合は､近隣の病院と連携し対応いたします。
【一日の流れ】
9：00出社→9：10朝礼→9：30診療所出発→ 9：30～12：00訪問診療(施設､居宅)→12：00～13：00昼休憩→ 13：00～15：00訪問診療→15：00～17：00事務業務→17：00
有給休暇は入社日から6ヶ月勤務後10日付与(週5日の場合)
季節休暇　5日（夏期休暇）（週5日の場合）
年末年始休暇　5日
慶弔休暇

東京都練馬区の医師求人（クリニック）

一般内科
年収： 1800万～（応相談）（週5日勤務の場合）
業務内容：一般外来、消化器外来、健診や内視鏡検査、訪問診療など
◆訪問診療件数：1～2コマ程／週
※オンコールなし
※現在、80名ほどの患者様の診療を行っています。
院長と専任の医師がおりますが、フォロー頂ける際は、お願いいたします。
有給休暇は法定通り付与
年末年始休暇　あり

東京都の医療・地域事情

東京都には全国で最も医師数が多く、約4万人の医師が東京都の医療機関に勤務しています。病院数も約650施設、クリニックも約12500施設あり、全国で１位の数です。

都内の病院のうち、約65%が23区内に位置し、東京都にある国立、私立の医学部のある大学のうち、杏林大学以外は全て23区内にあります。

各大学病院の特徴

東京都内にはたくさんの大学病院がありますがそのなかで特に有名な東大病院、慶応病院、東京女子医大病院について調べてみました。

東京大学医学部付属病院

厚生労働省より国際水準の臨床研究等の中心的役割を担う国内の中核病院として、「臨床研究中核病院」に指定されています。手術数は日本で一番といれるほど多くはないですが研究の面ではあたり前ですが日本一の大学病院であるといえます。先進医療も多く承認されており新しいことが多く学べます。

慶應義塾大学病院

厚生労働省より東大病院と同じく国際水準の臨床研究等の中心的役割を担う国内の中核病院として「臨床研究中核病院」に指定されています。医療用ロボットの導入にも積極的で、2000年にアジアで初めて手術用ロボット「da Vinci」を導入しています。複雑心奇形の患児の生体肝移植の手術を世界で初めて成功させました。また2013年には難聴のマウスの内耳にある細胞を再生し、聴力を回復させることにも成功しています。先進医療も多く扱っていてその中のいくつかは国内では慶應病院のみが扱っているものがおおくあります。

東京女子医科大学病院

女子医大病院といえば名門病院ですが度重なる医療事故などにより特定機能病院の承認を取り消され患者数は二年間で19万人近く減少し三年連続の赤字経営に陥り職員の給与も満足に払えない状況となっていて法人の存続も危ぶまれているようです。東京女子医大はインテリジェント手術室という手術室内にMRI装置を導入しリアルタイムに臓器の状態を確認したり手術ナビゲーションシステムという赤外線カメラで執刀位置を正確に把握できるシステムが導入された手術室で手術を行うため高度な手術を可能にしています。

東京都に転職した方の体験談

7歳の娘と3歳の息子との時間をもっと大切にしたいし、自分が住んでいる診療圏内で、子どもからお年寄りまで幅広く地域に貢献できる医療を、体力的にも無理なく長い目で続けていきたいと思い、転職を考え始めるようになりました。
（脳神経外科　男性医師40歳年収1200万円→1800円転職先東京都）

前職場は、実質的には眼科単科病院で、研修医として様々なことを教えて頂きました。しかし、他の医師の退職に伴い、診療や研修以外の雑務が増し、帰宅が常に24時を回るようになり体力的に限界を感じました。妻の出身地に近いところで、専門医を取得できる医療機関に務めたいと思いました。
（眼科　男性医師40歳年収1300万円→1500円転職先東京都）

納得できない人事が大学病院であり、上司への不信感を強く抱くようになりました。ちょうど、子どもが中学受験に差し掛かる時期であり、妻から都内への転居を迫られていたこともあったので、大学を離れ転職することも選択肢として検討し、転職活動を開始しました。
（血液内科　男性医師46歳年収1400万円→1600円転職先東京都）