【大学病院の医師の年収】勤務医、研修医の年収とは
- 本記事のポイント
- 大学病院の医局の平均年収は講師で700万円台、助教授で800万円台、教授で1000万円。
- 研修医の年収は、大学病院・民間医局のいずれも年収300~400万円。
- 大学病院と民間病院では、平均年収に、300万円もの乖離がある。
- 臨床研究施設としての役割も担う大学病院は、治療のみが目的の民間病院と異なった業務が発生する。
- 業務範囲と収入のバランスを考えると、民間病院の方が 合理的である。
目次
平成29年度賃金構造基本統計調査から算出するの平均年収
平成29年に厚生労働省が提供している「平成29年賃金構造基本統計調査」を基に年齢別で年収・年間賞与・労働者数等を表にまとめました。
*右にスクロールできます。
勤続 全体 | 勤続 0年 | 勤続 1~4年 | 勤続 5~9年 | 勤続 10~14年 | 勤続 15年以上 | |||||||||||||
年齢(歳) | 所定内給与額(年) | 年間賞与(年) | 労働者数(人) | 所定内給与額(年) | 年間賞与(年) | 労働者数(人) | 所定内給与額(年) | 年間賞与(年) | 労働者数(人) | 所定内給与額(年) | 年間賞与(年) | 労働者数(人) | 所定内給与額(年) | 年間賞与(年) | 労働者数(人) | 所定内給与額(年) | 年間賞与(年) | 労働者数(人) |
20~24 | 321.4 | 40.3 | 51.5 | 321.4 | 40.3 | 51.5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
25~29 | 455.45 | 355.35 | 737 | 370.8 | 18.2 | 185.5 | 480.95 | 469.95 | 518 | 547.45 | 494.4 | 33.5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
30~34 | 615.75 | 653.95 | 695 | 448.4 | 155.1 | 62.5 | 501.9 | 443.55 | 213 | 689.7 | 832.05 | 389.5 | 603.3 | 536.9 | 30 | 0 | 0 | 0 |
35~39 | 774.95 | 947.3 | 574 | 845.05 | 133.85 | 28 | 769.45 | 831.4 | 100 | 650.9 | 1269.05 | 101 | 823.1 | 953.7 | 329 | 903.05 | 232.5 | 16.5 |
40~44 | 912.55 | 1303.4 | 495.5 | 1008 | 23.8 | 7.5 | 565.4 | 585.3 | 28 | 749.6 | 1251.55 | 70 | 866.7 | 1133.2 | 84 | 988.55 | 1504.9 | 307 |
45~49 | 993.55 | 1661.45 | 329 | 0 | 0 | 0 | 1027.5 | 1780.55 | 27.5 | 1048.9 | 2113.45 | 22 | 715.95 | 2936.5 | 12.5 | 997.8 | 1536.5 | 267.5 |
50~54 | 1122.35 | 1164.2 | 326.5 | 1061.45 | 0 | 11 | 849.2 | 2716.65 | 9 | 505.95 | 957.2 | 10 | 459.25 | 1448.45 | 11 | 1138.05 | 1089.75 | 286 |
55~59 | 1274.25 | 1217.65 | 192.5 | 0 | 0 | 0 | 489.8 | 371.5 | 7 | 540 | 0 | 3 | 917.4 | 3840.6 | 3 | 1306.9 | 1108.15 | 180 |
60~64 | 1209.95 | 918.05 | 170.5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 884.25 | 1812.45 | 9.5 | 597.45 | 0 | 5 | 1229.6 | 526.55 | 156.5 |
65~69 | 1590.2 | 593.4 | 125.5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 337.5 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1597.65 | 611.7 | 122.5 |
70~ | 820.25 | 110.05 | 169.5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 600 | 0 | 5 | 1076 | 250 | 10.5 | 733.5 | 109 | 154.5 |
*~19歳までの年収・年間賞与に関してはデータが無いため記載されていません。
*単位は所定内給与額・年間賞与(千円)、労働者数(十)です。
今回は、調査対象が従業員10人以上の事業所(病院、クリニック、老健施設など)の常用労働者に限定しています。記載されている数値は男女別のものをを統合しています。
この表を用いて大まかな給与水準を図る事はできますが、スポットで得た収益は含まれていないので少なからず差は生まれてしまいますが、自分と他の医師との比較をしてみてはいかがでしょうか?
大学病院と民間病院で生まれる医師の平均年収差
大学病院の医師の年収は一般人が想像する以上に安いです。大学病院の医師の平均年収が約300~600万円(20~30代)に比べ、民間病院は約600~800万円にもなります。
医師のアルバイトは高額で有名です。週1日やるだけで、常勤の給与に加えて30万円以上の収入を得ることができます。アルバイトを他の個人病院などでする医師もかなりの人数になるとは思いますが、その分時間の拘束がより増えることになり、プライベートな時間も減るということになります。
ちなみに全国の医師の平均年収は1071万円(月給83万円、ボーナスなどの特別賞与72万円、労働時間172時間)となっています。こちらの年代別のグラフもご覧下さい。
引用:http://careergarden.jp/
研修医の平均年収は約350万円と一般社会人程度
研修医の段階では、どこで働いていても大きな差はないです。たいていの人は、300~400万円程度の年収です。 一般的なサラリーマン並みの給料をもらいます。そこから研修の期間が終了すると大学病院の医局勤務になるか、民間病院の勤務医になるか道が分かれるのはご存じのとおりです。 ここで給料も大きなターニングポイントを迎えます。
大学病院での勤務で得られるの年収は約600万円程度が平均値
大学の医局の場合、20代後半から30代前半で300~600万円程度が平均的な年収になります。その後は、昇格できるかどうかで給料が決まります。
講師になれれば、700万円程度になり、助教授になると800万円台の年収を稼げます。そして教授になると、1000万円前後の年収を稼ぐことができるようになります。こちらが大学病院の年収の一例です。
次に民間病院の平均的な年収は20代前半~30代前半で約600万~800万円そこから部科長クラスの医師になりますと1500万円・院長になれば2000万円の年収を得ることが可能になります。
大学病院と民間病院、勤務内容や施設の違い
大学病院は規模が大きく、研究を主に行う機関なので最新の医療技術や医療設備などが揃っています。また、研究に関する資料や臨床実験なども行っているので勤務年数が長い方はスキルアップを図るのには良いのですが、人が多いため勤務年数が少ないと雑用などに回されるケースも少なくないそうです。また、民間病院と比べると年収が少ないという例も挙げられます。
それと比べて民間の病院はといいますと最新の医療設備などはありませんが、大学病院ほど人がいないので勤務年数が長くなくてもすぐに治療にあたれると言う点が挙げられます。
これを踏まえて年収のアップを図って大学病院から民間病院へ、またスキルアップのために民間病棟から大学病院へと転職している医師の方もいます。
大学病院の医師が転職する理由。もし転職をお考えの場合は、、、
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