薬剤師の海外研修を経験してみて感じたこと

薬剤師の海外研修を経験してみて感じたこと

アメリカでの海外研修での憧れ

私は大学卒業後、出身大学付属の大学病院で薬剤師として働いていました。チーム医療や薬剤師研修、研究に力を注いでいる病院で、治験関連の業務にも携わることができ、確実に薬剤師としてスキルアップするのを感じましたし、忙しくも充実した日々を送っていました。ですが、実は当初から海外研修をしたいと思っていたのです。

近い将来、日本では薬剤師過剰の時代が来ると言われています。医療費はどんどん削減されて、薬剤師の給料は初任給こそ高いものの昇給が望めません。薬学部が増えて毎年約1万人近くのの薬剤師が誕生しているにも関わらず、全国で新しくオープンする薬局の数は年間に300店舗と言われています。

さらに、医療費削減の煽りを受けて中小規模の薬局がバタバタと閉店していきます。働き場所は薬局しかない訳ではありませんが、受け皿が圧倒的に少なくなっているのは間違いありません。

しかし、総じて海外では「薬剤師」という職業は高く評価されています。私が惹かれているのはアメリカで、アメリガでは健康保険制度が日本のように充実していません。

子供は無料~300円で、成人になると3割負担で、高齢者は1割負担で医療サービスを受けることができないため、アメリカの人はあまり病院を利用することはなく、OTC(市販されている医薬品)を利用して風邪を治したり予防したりします。

その時に、ドラッグストアに勤務している薬剤師にからアドバイスをもらうことが多く、日本よりもさらに身近で頼りがいのある存在が薬剤師なのです。こうした環境の中、アメリカで薬剤師は「最も信頼できる職業」という位置付けにあり、年収も日本より格段に高く800万円から1200万円と言われています!(日本では500万円から600万円ほど)

海外で働いてみたい、という気持ちはどんどん高まり、ついに私は外資系の製薬会社に転職を果たしたのです。治験に携わっていた前歴が評価されて、幸運にも就職することが出来ました。そして、2か月という短い期間ですが、アメリカの企業でインターンを経験することが出来たのです。

海外で仕事をしてみて

私がインターン先に赴いたのは、新薬開発に力を入れている製薬会社の開発部でした。社員数は70人ほどで、こじんまりとしたアットホームな雰囲気の会社でした。憧れのアメリカで働けるということもあって、当初ガチガチに緊張していましたが、社員の皆さんがフレンドリーに接してくれたおかげで緊張がほぐれました。

みんな気さくで、社長自ら研究に携わり、遠慮なく社長に意見したり、ジョークを飛ばしていて、日本とは全く違う文化を感じました。 短い期間ながらも、アメリカの医療業界を垣間見ることができて非常に勉強になったと感じました。

海外での医療現場や、研究に触れることは非常に刺激になりますし、アメリカは新薬の承認が日本よりも早いので、新薬の知識に触れることが出来ます。薬剤師として大きく成長できる海外研修、お勧めです。機会があれば是非とも体験してみて下さい。


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