薬剤師資格保有者の需要は全国的に飽和状態。薬剤師として生き残るには正しいキャリア設計が重要。

薬剤師資格保有者の需要は全国的に飽和状態。薬剤師として生き残るには正しいキャリア設計が重要。

薬剤師が余る時代が来る、と言われ続けています。薬剤師が過剰になれば仕事がなくなるの?給料が下げられてしまう?とご心配の方もいるかもしれませんね。しかし本当にそんな時代は来るのでしょうか?

実は薬剤師の資格保有者数は、既に需要よりも供給が上回っています!しかし、薬剤師は女性の割合が高く結婚や出産で退職する人も多い、業種や会社の規模によっては人手が不足している、さらに地方では薬剤師不足が深刻など、実際にはすぐに仕事がなくなることはないと考えられます。

しかし今後の競争激化を生き残るためには、資格を取得するなど薬剤師としての価値を高めるに越したことはありません。今の職場ではキャリアアップが望めないようなら、転職サイトを使って自分に合った職場を探してみてはいかがでしょうか?

厚生労働省の発表では、既に薬剤師資格保有者の数は需要よりも供給が上回っています。2028年には15万人以上の薬剤師が余るとも言われ、薬剤師飽和時代を迎えることは避けられないでしょう。薬学部の乱立や、6年制カリキュラムへの移行がその背景にあります。

薬剤師は将来、過剰になっていくのか?さらには、ロボットやAIに仕事を奪われる可能性も?

薬剤師として生活していれば、あるいは薬学生の頃から、「今は薬剤師が足りていないけど、いつかは余ってしまう時代が来る」なんて話を聞いたことが一度はあるかと思います。

薬剤師過剰論はもう何年もささやかれ、薬剤師の誰しもが「いつか仕事にあぶれたら、給料が減らされたらどうしよう」と漠然とした不安を持ちつつも、どうすればこの不安を払拭できるのかも分からないでいるのではないでしょうか。

何故、薬剤師が余ると言われ続けているのでしょうか?それは薬科大学の乱立や、薬学部が6年制になったことで、優秀な薬剤師が増え就職難になるのではないかという予想からきています。

さらに今後は、ピッキングはテクニシャンと呼ばれる調剤助手に任せるようになるとか、あるいはもっと技術が発展すればロボットやAI(人工知能)にほとんどの業務を奪われてしまうなど、不安を煽る話題は尽きません。

ですが未来を悲観ばかりしていても仕方がありません。今のところは薬剤師の地位は安定していると言えますが、そんな今のうちに将来に向けて、先手を打っておきたいものですね。

薬剤師の資格保有者数は、すでに需要を上回っている

実際のところ、本当に薬剤師の数は余っているのでしょうか?厚生労働省の発表によると、2014年の時点で薬剤師の資格保有者は日本に280052人、2015年の薬剤師国家試験の合格者は9044人だそうです。

薬剤師の数は今後も増加する一方で、2018年には383012人、2028年には437342人になるとの予測もあります。それに対し薬剤師の需要数も、2015年で261469人、2028年で278704人と、増加が予測されていますが、供給される薬剤師の数よりも少なくなっています。

このように、数字の上では既に薬剤師の数は需要を上回っているのです。薬剤師の数を抑え、質を向上させるために、国が薬剤師国家試験の難易度を調整することも考えられますが、それでも将来的に薬剤師は大幅に余ってしまうかもしれません。

しかし、これはあくまで『薬剤師の資格保有者数』であり、現在働いている人もそうでない人も全て含んでいます。薬剤師の働き方は多様で、病院や薬局などの現場で働く人もいれば、必ずしも免許を必要としないところで働く人もいます。

したがって数字上は薬剤師が過剰であっても、実際の職場に薬剤師が充分に行き渡っているかどうかは、また別の問題なのです。なので数字に踊らされず、冷静に今後を考えていく必要がありますね。

薬剤師は過剰状態にあるのに不足していると言われる理由

どうして薬剤師数は過剰なのに、現場では不足していると言われているのでしょうか?その理由としてまずあげられるのが、薬剤師は女性の割合が多いことです。薬剤師の60%以上が女性であるとされ、結婚、出産、育児による職場の離脱はやはり影響が大きいでしょう。

業種や会社の規模によっても人材の不足が目立ちます。特に大手の調剤薬局チェーンやドラッグストアでは正社員、パートなどの雇用形態を問わず、慢性的に薬剤師が不足しているようです。大手チェーンやドラッグストアは店舗を出店することが会社の実績となるため、薬剤師数が足りていないにもかかわらず新しい店舗を出す傾向があるためです。

また、6年制卒の薬剤師の質のバラつきも一因かもしれません。薬学部の乱立により、定員割れする大学も増え、基礎学力の低い学生でも入学・進級できてしまう現状があります。こういった新卒生は単純に初任給の高さや会社規模だけで就職先を選び、専門性の高い病院や、中小規模の薬局には人が回ってこない傾向にあります。

よって中小の薬局では学生実習の受け入れに力を入れ、少しでも新卒生を確保しようと苦心しているところもあります。ですがそもそも学力が及ばず、内定が決まっていても国家試験に落ちてしまうことも少なくありません。

さらに、地方の薬剤師不足は深刻です。東京や大阪などの都市部では薬剤師は余剰傾向にあるとされていますが、地方や離島ではまだまだ薬剤師が足りていないのが現状です。

薬剤師として生き残るためには、資格取得の道も

このように、薬剤師数の単純な増加に一喜一憂する必要は今のところないように思えます。しかし今後も、都市部では薬剤師が余り、仕事にあぶれたり給与が低くなってしまうことは充分考えられます。以前のように免許さえ持っていれば、能力が低くても人間性に問題があっても仕事に就ける、という時代はもう終わりだと言えるでしょう。

では薬剤師としての価値を高め、競争に勝ち残るためにはどうすればいいのでしょうか?まず一つには、認定薬剤師や専門薬剤師の資格を取得し、より専門性の高い薬剤師になることがあげられます。

少子高齢化が進む昨今では、在宅医療や介護に関する知識を有する薬剤師が求められています。数年前から在宅療養支援認定薬剤師の制度も始まっていて、在宅業務に携わる薬剤師の需要が今後ますます高まるでしょう。

また、セルフメディケーションの重要性も高まっていることから、普段から地域の方々の健康増進に貢献できる能力を磨きたいものです。かかりつけ薬剤師として活躍するためにも、まずは研修認定薬剤師の取得を目指すのもいいかもしれません。

さらには、患者さんに寄り添い、他の医療従事者とも円滑に連携を取るためのコミュニケーション力や、観光や移住で来られた外国人の方に対応できる語学力なども、これから身につけたい能力と言えます。

それでも不安なら転職サイトを活用して自分に最適な職場探し

まだ当面は、薬剤師過剰の時代にはならず仕事にも困らないかもしれません。しかし慢心は禁物ですし、今の自分には特別な資格も何もなくて不安が残る、という薬剤師さんもいるかもしれませんね。

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