薬剤師の有給休暇消化率が最も高い職場を探す転職方法

薬剤師の有給休暇消化率が最も高い職場を探す転職方法

有給休暇は労働者の権利と言えど、取りにくい雰囲気の職場も多くあるのが現実です。薬剤師の人数が少なく忙しい職場だと、休んでしまうと業務に支障が出るため、有休を申請しにくいという正社員も少なくありません。

大型チェーンの調剤薬局やドラッグストアは、店舗内の薬剤師の人数も多く、また他店からの応援要請もあるため有休が使いやすいと言えます。独自の福利厚生として特別休暇が使えることもあります。

病院勤務の場合は土日が休みで有休も比較的使いやすくなっていて、勤務体制が公務員に準ずる場合や慢性期病院、外来処方を院外に任せている病院などは特に有休を消化しやすいです。

企業が提示する『有休消化率が高い』という謳い文句を鵜呑みにするのは危険です!『有休消化率が高い=退職率・転職率が高い』と解釈することもでき、入社しても必ずしも希望通りに有休が取れるわけではないかもしれないのです。

実際の有休の消化率や残業の有無、離職率などを事前にリサーチして、休みの取りやすい職場に転職するなら、求人サイトを利用しましょう!キャリアコンサルタントにあらかじめ調べてもらえれば安心です。

調剤スタッフが1人だけもしくは数人の小規模薬局やクリニックの場合、正社員であっても有給休暇を申請しにくい

有給とは正式には『年次有給休暇』と呼ばれ、6か月以上継続して勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に与えられる、休んでも賃金が減額されない休暇のことです。有給休暇は労働基準法により労働者の権利として守られ、どのように使うかは労働者の自由です。

とは言え現実問題としては、あまりに忙しく人手が足りない職場では、雰囲気的に休みを言い出せなかったり、休んでしまうと業務に支障をきたしてしまうこともありますよね。薬剤師の場合も、有給休暇が取りにくい職場は少なくありません。

一日に受ける処方せん枚数によっては、薬剤師一人と事務員一人など、必要最低限の人員で運営している薬局もあります。開局して間もない薬局などに多く、休みを取ってしまうと当然支障が出るため、休暇の申請もしにくくなります。

同様に、クリニック内で勤めていて調剤スタッフが一人だけで、というような場合も休みが取りにくくなります。また、小規模の薬局で忙しさのわりに薬剤師の数が少なく、休むと負担が大きい店舗も難しいでしょう。

個人経営の薬局などは、正社員は管理薬剤師の一人だけであとはパート薬剤師のローテーションで運営しているような店舗も珍しくありません。こういった職場ではパート薬剤師の都合が優先され、正社員の有給休暇は後回しになりがちです。

大手チェーン店系調剤薬局やドラッグストアの場合、正社員も多くスタッフ数も多いので、有給休暇の消化率も比較的高い

一般的に、店舗内の薬剤師数が多ければ休みは取りやすくなると言えます。あらかじめ相談した上でならシフト調整で人手を埋められるので、安心して有休を使えるのが、人員の多い大手チェーンの調剤薬局やドラッグストアの強みです。

特に規模の大きい総合病院の門前薬局などは、薬剤師の数も十数人ほどいることが多く、休みを取っても対応できるようになっています。営業も門前の病院に合わせているため、ゴールデンウィークやお盆など時期によっては連休も取りやすいようです。

また、大手の調剤薬局やドラッグストアなら、応援要員の薬剤師が確保されていることもあります。店舗に配属されている薬剤師の数が少なくても、他店から応援を回してくれるので、有休消化もしやすいです。

ドラッグストアは有給休暇以外に、福利厚生として特別休暇が取れるところもあります。夏季休暇や結婚の際など、有休とは別に支給されます。また一週間以上の連続休暇を取れる制度もあります。

もちろん、いくら有休が取りやすくても、繁忙期などは避け事前に職場のスタッフに理解を得た上で休暇を申請するのがスムーズでしょう。休みを取りたいのはお互い様ですから、周りにむやみに負担がかからないよう有休を使う心がけも大切です。

病院の通常業務時間内に準じますので、土日休みが保証されていることが多い。年間の有休消化率も比較的高い

病院勤務の場合も薬剤師の数が多く、有休をなるべく消化できるように薬剤師同士で協力する職場も多いです。病院は薬剤師を確保するためにも、有休を利用しやすく働きやすい職場にするよう努めていて、ほぼ100%有休消化できるところもあるようです。

特に国立病院機構や自治体病院などで働く薬剤師は、勤務体制も公務員・準公務員に準じていて、定時での勤務終了や土日休みの上、有休もちゃんと使えるところが多いようです。

ただ、病院の形態によって休みの取りやすさは変わってきます。急性期病院はやはりどうしても多忙になりがちです。対して慢性期病院は患者さんの容態が安定していて、仕事も落ち着いているため、休みも安定して取りやすいと思われます。

また、外来処方を院外に回しているか否かでも違いがあります。院内で外来処方も受ける場合、当然忙しさは増すので、休みを取ると他のスタッフに負担がかかるでしょう。外来処方は完全に院外で、入院処方のみ扱う病院は残業が少なく休みも取りやすい傾向です。

救急患者や外来処方に追われず一日の仕事をコントロールできる病院は、薬剤師の数が充実していることもあって、有給休暇率が高くなるようです。土日を挟んでの長期休暇も取りやすいでしょう。

有休消化率が高い=退職率・転職率が高いと見ることもできるので要注意

「有休消化率100%!」と大っぴらに掲げている求人もありますが、安易に飛びつくのは危険です。求人の段階ではこのようにうたっていても、実際に勤務すると全然有休が使えなかった、ということはよくあります。

まず正社員の場合、退職する際は残りの有休を全て消化して退職するのがほとんどです。よって有休消化率が高いということは、その職場を辞める人が多い、つまり退職率・転職率が高いとも考えられるのです。

また、有休は使わせてもらえるけど自分の希望する日ではなく、店舗が忙しくない曜日・時期に勝手に休みにされ、それで有休消化にしているというケースもあります。もちろん、労働者に交渉せず勝手に有休の使用日を変更することはできません。

そもそも有休消化率とは『消化した有給休暇日数÷その年に与えられた有給休暇日数×100』で算出されます。退職によりまとめて有休を使いきった人がいれば、実質的な休みとして消化した分が少なくても見かけ上は消化率を上げることができてしまうのです。

なので企業側から提示される有休消化率を鵜呑みにせず、薬剤師の人数や処方せんの枚数、福利厚生などから総合的に判断する必要があります。見学や面談の際に、現場のスタッフに有休が実際に取得できているのかを確認してみるのもいいでしょう。

現場で働くスタッフの声や勤務経験のある人の意見などが、休みの取りやすさに関する状況把握に役立つ。転職する前に、キャリアコンサルタントに現況を調査してもらうのがおすすめ。

有給休暇は労働者の権利ですし、仕事のモチベーションを維持するためにも休暇を取ってリフレッシュする必要がありますよね。今の職場では有休が取れない、取っても職場の雰囲気が気まずくなる、などでお悩みの方は転職も考えてみてはいかがでしょうか。

ただ上述した通り、単純な有休消化率だけでは当てになりません。その現場で働くスタッフの意見や、あるいは勤務経験者からの情報などで実際の休みの取りやすさが分かるかと思います。

ですが、転職の際に面談や見学でそこまで聞いてしまっていいのかな、と躊躇するかもしれませんね。なので有休を取りやすい職場を探すには、求人サイトを活用するのがオススメです。

求人サイトのキャリアコンサルタントに相談すれば、現場の実情をリサーチしてくれます。また面談・見学にも付き添ってくれるので、聞きにくいことも代わりに質問してもらえて安心です!

実際の有休の使いやすさや残業の有無、離職率などをふまえて探せるから、ブラックな職場にも引っかかりません!ライフワークバランスの取れる職場への転職を希望するなら、求人サイトを利用しましょう!


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