薬剤師の専門性認定制度について

薬剤師の専門性認定制度について

薬剤師の専門性認定制度の存在を知り

私は薬学部を卒業後、ある産婦人科病院に勤務することになりました。実は本当は産婦人科医になりたかったのですが、とても医学部に合格できるような偏差値はなく、何となく、実家から通える大学&同じ医療系ということで薬剤師となったのです。薬剤師では出産に関わることはできませんが、妊婦さんにはつきもののお薬を処方して、親身になってアドバイスをするというこのお仕事をとても誇らしく思っています。

この職場にいると、とっても少子化だとは信じられないくらいたくさんの妊婦さんがやってきて、赤ちゃんの兄弟姉妹も一緒に来院することもあるため、院内はとてもにぎやかです。笑顔や喜びが溢れる職場だと思う一方、赤ちゃんを授かっても暗い顔をしている方もいて、妊娠に気付かず風邪薬や持病の薬を服用してしまっていた、赤ちゃんに何か影響を与えてしまったかもしれない・・などの理由で出産を諦めようとしている妊婦さんに出会い、その薬だったら何の影響もないですよ、と励ましてあげることができたこともあります。

大丈夫な場合が多いにも関わらず「赤ちゃんに影響を与えるから、妊婦は薬厳禁」という先入観が根強く定着していることで妊娠や出産自体をあきらめてしまったり、中絶を考えている方が思っていたより多く、日頃から薬剤師が妊婦さんに貢献できる可能性を感じていました。そんな時に、薬剤師の専門・認定制度のことを知ったのです。

妊婦・授乳婦専門薬剤師を目指して

薬剤師の専門制度とは、最近の医療の高度化や多様化と共に薬剤師の役割も変化を遂げ、医師に言われるがままに薬を処方するだけでなく、医師と研究協力し、医療チームの中で薬学の専門家としての役割を担うことが求められている現状から2004年に設立された制度です。この資格取得により、専門分野における医療チームの一員としての適性や能力があるという客観的な証明になります。

がん専門薬剤師・精神科専門薬剤師などの他に、妊婦・授乳婦専門薬剤師の資格がありました。まだ新しい資格なのであまり情報がなかったのですが、妊娠している女性や、出産後の授乳期の女性を専門性の高い薬物療法の知識や技術をもってケアする薬剤師、妊婦さん・経産婦さんのアドバイザー薬剤師です。母体&胎児の健康を守り、有害作用を考慮した薬物療法を実施し、医師と連携してプレママやママにカウンセリングを提供します。少子化対策にもつながる活動ができ、今後さらに求人が伸びると思われます。

認定団体は日本病院薬剤師会で、申請条件は、薬剤師として実務経験を5年以上持っていること、病院(診療所)などで妊婦・授乳婦の薬剤指導に3年以上携わっていること、認定研修施設で実技研修を40時間以上受けること、妊婦・授乳婦の薬剤指導実績を30症例以上提示できることなどなかなか厳しいものですが、現在の職場での活動がそのまま資格取得の道へ繋がっているため、迷わずこの資格を取得しようと決めました。まだまだ実務経験不足ですが、妊婦さんや授乳婦さんの不安を取り除ける技術や知識を身に付けた薬剤師を目指したいと思います!


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