病院の激務に耐えかねて保健所勤務の薬剤師へ!

病院の激務に耐えかねて保健所勤務の薬剤師へ!

過酷な業務をこなし続けた病院勤務の薬剤師時代

私は元々卒業した薬学部のある付属の大学病院に勤務する薬剤師でした。 卒業後に地元に戻って、せっかくできた友達や彼氏と離れてしまうのは寂しかったですし、何よりうちの大学病院は勉強会や研修が充実しており、薬剤師としてスキルアップを果たせそうだと感じたのです。 同級生も何人か配属されてとても心強かったです。

でも、病院での勤務は予想していたよりはるかに苛酷でした。 病院勤務の薬剤師は、調剤薬局などに勤務している薬剤師と比較しても残業や夜勤が多いとは聞いていましたが、本当にその通りでした。 そもそも薬剤師の数が絶対的に不足していて(激務に耐えかねて、結婚や出産などを機に辞めてしまう人が多いのです)、時間内に既定の業務が終了できないのです。 不足しているにも関わらず、なかなか人員補充されません。

残業は、土日明けの月曜日や祝日明けが特に長時間に及びます。 休み明けは患者数が増え、時間を延長して診療する科もあるため、ますます通常時間内には仕事は終わりません。 さらにうちの害学病院だけかもしれませんが、パートや派遣が正社員の数がより多く、時間になったら帰ってしまうため、正規職員にしわ寄せが来るのです。

就職前は魅力的に感じていた、薬剤師のための勉強会・研修会・ミーティングの多さも、普段の業務があまりにも忙しいため、自分のスキルアップのために勉強をしている!という前向きな気持ちを持てず、労働の一環のような気持ちで臨んでいて、いやいやこなしている勉強があまり身になっているとは思えません。

残業時間は月に60-70時間が当たり前で、申告している以上にサービス残業をしているののが実態です。 (うちの大学病院の基本給が高いのは、みなし残業代が含まれているかららしい、というブラックな噂が流れる始末です。)

残業だけでなく、夜勤や休日出勤もあるため、生活リズムが乱れっぱなしで、何とかもう少し残業や休日出勤が控えめな職場はないか探していた所、保健所勤務の薬剤師さんという職業を見つけたのです。 今の職場では考えられない、ほぼ完全な週休2日制で、残業もほとんどなく、何より公務員と言う安定した立場が魅力的でした。

猛勉強して保健所勤務の薬剤師へ!

残業でほとんど時間が取れなかったけど、通勤時間などの隙間時間を利用したりして、公務員試験の勉強をこなしました。 公務員試験は28歳までしか受験資格がないため、当時26歳だった私にとって残り少ない時間しかなく、本当に必死でした。

1回目は失敗しましたが、2回目に受けた公務員試験で見事合格! 現在、保健所に勤務しています。 仕事内容は、病院にいた頃とは全く異なり、調剤業務は一切ありません。 飲食店への食品衛生指導や、監視指導、水道の衛生検査、調査・監視・指導やデスクワークなどが中心です。

病院勤務時代の経験は一切役に立たず、ほぼ0からのスタートは正直辛かったです。 保健所に就職してからも勉強の日々ですが、定時で帰宅でき、土日も休み! 勉強する時間はいくらでも確保できます。 調剤業務ができないのは寂しいような気もしますが、頑張って本当に良かったと思っています!


病院勤務 (29歳女)のレビュー

病院勤務 (29歳女)

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