製薬会社での薬剤師の仕事

製薬会社での薬剤師の仕事

私は薬学部を卒業して薬剤師の資格も持っているものの、就職活動の時に中堅の製薬会社からの内定をもらい、そのままそこに勤務することにしました。内定をもらった職場の中では1番年収が高かったのと、せっかく身に付けた調剤スキルを生かさないのは寂しいような気もしましたが、企業から調剤薬局への転職は容易だけど、逆は難しいと聞いて、何事も経験だと思い、挑戦してみようと思ったのです。

大学を卒業後、企業のMRとして勤務

製薬会社での薬剤師の仕事は、研究職(新薬の開発)・開発職(新薬の安全性・有能性を調べる)・治験(認証を受けることができるよう臨床試験を行う)・管理薬剤師(品質管理)・学術(医薬品に関する情報収集)・薬事(新薬の申請)などがありますが、私はMR(自社の薬を医師や看護師に営業する)として入社しました。

MRの仕事は苦労も多く、薬に関する情報や知識を頭に詰め込み、必要であれば2時間でも3時間でも医師の在室している部屋の前で待ち、(禁止されていはいますが)時と場合によっては接待のような仕事もします。企業に勤務する薬剤師は高収入だと言われますが、その分労働時間だって長く、時給に換算するとかなり低額になってしまうことに働き始めて気が付きました。

MRは別に薬学部出身者が有利、という訳ではなく、文系学部でも採用されますし、私立や国立の区別も特にありません。(実際、私の上司は私立大学の理学部出身です。)薬を医師に紹介し、ひいては患者さんの元に届けるというMRの仕事に喜びややりがいは感じているものの、体力的にきつくてやめていく先輩が多いこと、また、(薬剤師でなくてもできるMRの仕事だけでなく)いつかは薬剤師の資格を使いたいと思っていましたし、薬剤師(調剤業務)未経験のまま歳を重ねていくことに不安を感じ、一時期転職を考えていました。

転職を考えてみて改めて実感したMRの好待遇

しかし、結局はもう少しMRを続けることにしました。MRほど収入の良い調剤薬局はなかなか見つからなかったこと、製薬企業であれば小規模な会社でも福利厚生・社会保険の完備・厚生年金基金の加入・退職金・産休・育休制度も充実していますし、基本的に土日休み!調剤薬局の場合、あまりに小さい薬局だと、就業規定がお粗末、「自分で国民年金に加入するように。」などと言われてしまうこともある(友人がそうだったそうです。)、日曜日はほとんどがお休みですが、土曜日は午前中だけ開業している薬局が多いため、土日休みという訳にはいきません。転職を考えてみて、今の自分がかなり恵まれていることに気が付いたのです。

将来本当にMRに限界を感じて、もう辞めて薬剤師で働きたい、と思った時は、ハズレの製薬会社に就職しないよう、求人サイトに登録して情報を集め、大手や準大手の調剤薬局、かつ、教育制度がしっかりしている会社に転職しようと思います。MRとしての経歴がしっかりしていれば、それは調剤薬局への転職を不利にするものでは決してなく、医師の調剤意図を読み易いなどの強みにもなるなど、ある程度有利にも働きます。調剤未経験でも、薬剤師不足がなかなか解消されない昨今、割と簡単に就職出来るようです。(場所によっては年齢を理由に断られる所もあるかもしれませんが。)もう少し、MRとして頑張っていこうと思います。


企業 (31歳女性)のレビュー

企業 (31歳女性)

薬剤師の在宅業務のやりがい
薬剤師の在宅業務のやりがい
製薬会社でMRとして働く薬剤師の年収
製薬会社でMRとして働く薬剤師の年収