医療職を目指す人必見!准看護師と看護師の差は給料だけではない

医療職を目指す人必見!准看護師と看護師の差は給料だけではない

看護師にも正看護師と准看護師がいるのはご存知でしょうか

社会人から看護師を目指すために准看護師を目指す人も多くなってきています。 しかし正看護師と准看護師の間には給料だけではありません。

患者さんにとっては同じ看護師ですが、意外に大きな違いがあるので紹介していきますのでぜひ、参考にしてみてください。

准看護師の平均年収は400万円前後でありキャリアや勤務形態によって変わってくる。 看護師のように国家資格ではなく都道府県知事資格であるため正看護師より期間も短く費用も安く取得できることが違いである。

准看護師と正看護師の勤務内容の違い

正看護師と准看護師はどちらも同じように思えますが、どのような違いがあるのでしょうか。

病院で働く看護師には正看護師と准看護師の2種類ありますが、准看護師は看護専門学校に2年通い、その後都道府県知事が実施する試験を受ける必要があります。 都道府県知事から准看護師資格を取得することで准看護師として働くことができるのです。

看護師は看護専門学校に3年通い厚生労働大臣から看護師国家資格を取得して働くことができますが、准看護師は国家資格ではないことが大きな違いです。

准看護師は保健師助産師看護師法により「都道府県知事の免許を得て、医師、歯科医師、または看護師の指示を受けて療養上の世話、または診療の補助を行なう」と決められています。 そのため准看護師1人の判断ではなく看護師の指示を受けて看護を行うのです。

しかし、実際は現場で働いていると業務内容の大きな違いがないというのが現状です。 もちろん患者さんに何かケアを行うときは他の看護師と相談しますが、それは准看護師も正看護師も同じです。カンファレンスで話し合い、検討した後に看護計画が立案され、看護ケアが行われます。 勤務形態は看護師と変わらず夜勤などの交代勤務となっています。 看護師の指示のもと、とあるので基本的にリーダー業務などは任されませんが、働く場所によっては経験年数が長いなどの理由や准看護師が多くいる療養病院や施設などは、リーダーを任される場合もあります。

病院や施設では正看護師と准看護師の見分けがつかないところも多く患者さんからは全員同じ看護師であると認識されることが多いです。

准看護師の平均的な給料、年収はどれくらい?

准看護師 年収

准看護師は正看護師の指示のもと業務を行うことが決まっていますが、准看護師のお給料はどのくらいなのでしょうか。

准看護師は正看護師と同じように病院や施設、クリニックなどで働くことができますが、勤務先によってお給料も変わってきます。

病院であれば正看護師と同じ勤務で日勤と夜勤の交代勤務であれば月収28万円前後であり平均年収は400万円前後になるようです。 交代勤務であると夜勤手当がもらえるのでその分お給料も多くなるのです。

また、介護施設や訪問看護などになると月収26万円前後であり一般病院と比較して少し下がってしまします。 クリニックや一般病院、施設などで日勤のみで働く場合は月収23万円前後になるところが多いようです。

准看護師の時給は1300円以上のところが多くパートの非常勤で働く人も多くみられます。 時給は都道府県や地域によって差があるため自分が希望している地域がどれくらいであるのかを調べておくことも大切です。

准看護師と看護師の給与の差は約4000万円

正看護師と准看護師には資格の違いから業務の違いまで様々ありますが、お給料の差はどれくらいあるのでしょうか。

正看護師と准看護師でそれぞれ20歳から60歳までの40年間勤務したトータルのお給料の差は約4000万円ほどだと言われています。 もちろん病院や施設、クリニックなどの条件で変わってきますが、それくらい差がつくようです。

約4000万円の差ですが、かなり差がありますよね。 准看護師の初任給は16万円前後であり、正看護師の初任給は約19万円前後なので初任給の時点で約3万円ほどの差があります。

正看護師の平均給料は総支給額35万2157円、基本給25万4583円(平均年齢36.1歳)となっており、反対に准看護師の総支給額29万6319円、基本給211819円(平均年齢45.9歳)です。 これでみると月約6万円、年間約67万円の差が出てきます。

月給では6万円ほど差が見られ、キャリアで基本給が上がっていく看護師と比較して准看護師はそれほど上がらない傾向が見られます。 これは正看護師であればキャリアに応じて役職などがついたりしますが、准看護師には役職や昇進が難しいためです。

そのため長いスパンで考えると約4000万円前後の差が出てくるのです。

基本的に正看護師と准看護師を含め看護師の基本給は低めに設定されているところが多いため、月収のほとんどが夜勤手当や時間外労働による手当が占めているようなものです。 夜勤がある職場では准看護師の夜勤手当はどのくらいなのかもしっかり確認をしておきましょう。

場所によっては夜勤手当やその他の手当にも正看護師と准看護師で差があるところもあるので把握しておくことが大切です。 資格の種類は違いますが、同じような業務をこなす上であまりにも差があるとモチベーションも下がってしまいますよね。

准看護師になるためには

准看護師 なるためには

各都道府県知事指定の准看護師養成所2年間を通学する。または文部科学大臣指定の高等学校の衛星看護科に通学します。こちらは全日制であれば3年ですが定時制であれば4年通学します。 すなわち准看護師は中学を卒業していれば入学資格があるので、入学試験は中学の試験内容になります。

先ほどの平均年齢を見て頂ければわかるように、准看護師の平均年齢は45歳前後となっています。 私が通っていた准看護学校の生徒は平均年齢が40歳前後でした。中には50歳で免許を取得するために学校へ通っていた方もいます。

そういった意味では准看護師免許を取得する道は、学校に入りやすいことと、正看護師に比べて試験が簡単であることです。 入学理由は様々ですが、社会人を経験したのち、やはり資格を取得しておいたほうが将来のためには良い、 シングルマザーでこの先不安、中には離婚したいから資格を取っておきたい、という方もいました。

このように准看護師を取得する方は平均年齢が高く、看護師になりたいから免許を取得するというより、将来性のために安定の職業である看護師になって資格取得をする方が多いようです。

現場で働く准看護師の現実と将来性

正看護師と准看護師の違いについて見ていきましたが、准看護師の現状とこれからの将来性にはどのようなものがあるのでしょうか。正看護師は医師の指示のもとで診療の補助や処置などを行い、准看護師は正看護師の指示のもと診療の補助や処置を行うと保健師助産師看護師法で定められています。しかし、実際には正看護師も准看護師も業務の範囲にはそれほど差は見られないのです。

業務の範囲に差は見られないですが、お給料の差は大きくなっているのが現状です。准看護師は国家資格ではありませんが、患者さんの命に関わる仕事をしているので責任もありますし、正看護師と同等のレベルの技術も求められます。技術や業務に差はそれほど感じられないですが、将来性はどうなのでしょうか。

准看護師は昇進やキャリアアップが難しく、キャリアによってお給料が上がるということもあまり期待できないことが現状です。 お給料は上がらず現状維持という形になってしまうのが多いのです。

そして、最近では准看護師制度を廃止する動きが大きくなってきているため准看護師の求人自体も減少している傾向にあります。 将来的には准看護師を廃止して正看護師だけに統一されることも考えられます。

この准看護師制度廃止の動きに伴い、各都道府県では准看護師専門学校の廃止などを行なっているところもあるので、これから准看護師を目指す場合には確認しておくことが大切です。

とはいっても今は超高齢社会であり、今後もますます高齢者の数は増え続けます。その中で在宅医療や特別養護老人ホームなどの数も増え続けています。 そのため、准看護師廃止といっても准看護師の需要があるのが現状です。

准看護師は費用も安く期間も2年であるため比較的早く資格を取得でき、働きながら資格取得を目指す人に人気ですが正看護師となると3年通い国家試験を受験しなければならないため費用も時間もかかってしまいます。

実際の費用としては准看護師は17歳から取得でき費用は2年間で約110万円、正看護師は21歳からの取得で費用は約252万円とかなりの差が出てきています。

より良い条件の職場で働くなら転職を考えてみよう

准看護師 転職

正看護師と准看護師にはお給料の差が見られますが、准看護師としてお給料アップを目指すためにはどのような方法があるのでしょうか。

准看護師はクリニックや診療所などでの需要も高く時給も高いところが多いです。 また、訪問看護ステーションでの勤務や老人保健施設、特別養護老人ホームなどの介護施設でもお給料が高いところが多いです。

介護施設では一般病院とは違い正看護師と准看護師の差別もそれほど強くないため比較的働きやすい環境だと思います。 ただし、病院と同様で夜勤などもあるので勤務形態は病院と変わらないです。

一般病院では未だに正看護師と准看護師との差別が明確なところも多くあるので、差別を感じず働きたいと考えている人は違う分野への転職も方法です。 准看護師制度の廃止の動きが見られますが、准看護師の募集や求人は沢山あるので求人サイトや転職コンサルタントを利用して転職を行うことで成功確率を上げることができます。

クリニックなどでは正看護師より准看護師の方がコストを抑えて雇うことができるため募集しているところが多く、クリニックであれば日勤のみの勤務になるのでワークライフバランスを考えて働きたいと思っている人にはピッタリです。


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