放射線治療に携わるがん放射線療法看護認定看護師の役割とは?

放射線治療に携わるがん放射線療法看護認定看護師の役割とは?

近年ではがんにかかる患者さんも多く、がんで亡くなる人も増えてきています。

がん患者が増える一方で、医学の進歩によりがんの治療法も色々な選択肢が増えています。中でも放射線を用いての治療は、がんの治療ではスタンダードな治療方法であり、手術と比べて侵襲も少ないため患者さんにとっても安全な方法です。

そんながんの治療の1つである放射線治療に携わるがん放射線療法看護認定看護師は、どのような役割があるのでしょうか?

がん放射線療法看護認定看護師は、がんの治療法の1つである放射線治療について専門的な知識と看護スキルを持つことを認められた看護師のことです。現在は、がん患者の数も増えており、放射線治療を行う人も多くなってきています。放射線治療はがん治療の1つですが、治療スキルだけでなく患者さんの心理的なサポートも求められます。がん放射線療法看護認定看護師になるためには、看護師としての実務経験が5年以上、そのうち3年以上は放射線のがん治療の分野に携わっていることが条件となります。


放射線治療に携わるがん放射線療法看護認定看護師とは?


がんの治療の1つである放射線治療に携わる放射線療法看護認定看護師とは、どのような看護師なのでしょうか?


放射線療法看護認定看護師は、がん治療の1つである放射線治療に携わり、放射性の専門知識と看護スキルを持った看護師のことです。

日本の国民病と言われているガンですが、毎年ガンにかかる患者さんの数は増加しており、ガンが原因で亡くなる人も増えています。しかし、がんに対する治療方法も進歩しており、色々な治療が行えるようになってきています。

がんの治療方法は大きく分けて3つあります。手術によってがんに侵された部位を取り除く手術療法、放射線を用いてがん細胞にダメージを与える放射線療法、がんに対して薬物を使用して治療を行う抗がん剤療法です。これらの治療法は、がんの進行や病状に合わせて選択されて行われることが多いです。

特に放射線療法では、腫瘍の成長を遅らせたり縮小させるために放射線を用いて治療を行いますが、がんに侵された臓器の機能と形態が温存でき、また、がんの局所部分に放射線を当てて治療を行うため、全身的な影響が少なく高齢者にも適応できる、身体に優しいがんの治療法なのです。

放射線療法看護認定看護師は、放射線療法を受ける患者さんやその家族の身体的、心理的、社会的な問題をアセスメントし、専門スキルを活かして治療を安全に行うためのサポートを行います。放射線治療計画から副作用の出現の予測と予防的な観点からケアを行い、適切な症状をマネジメントする役割があります。

放射線治療室では、医師と放射線技師が直接患者さんと関わる機会が多いですが、看護師は病状や治療方法などの知識と患者さんを取り巻く様々な状況を理解して、患者さんにあった方法を見つけるサポートを行います。

がん患者さんが安全に安心して放射線治療を行えるよう、相談に乗ったり疑問を解決する手伝いなどを行いサポートしていきます。

がん放射線療法看護認定看護師として働くために必要な資格とは?


放射線治療を受ける患者さんをサポートするがん放射線療法看護認定看護師として働くためには、どのような資格が必要になるのでしょうか?


がん放射線療法看護認定看護師として働くためには、最低条件として、看護師の国家資格を持っていることが必要になります。准看護師の免許では受験することができないので、准看護師の人は看護師免許の取得が優先になります。


そして、看護師免許を取得後、看護師としての実務経験が5年以上あり、そのうち3年以上は放射線治療の分野での実務経験があることが条件となります。そして、現在も放射線治療を行なっている現場で勤務していることが望ましいとされています。

また、がん放射線療法看護認定看護師の認定資格を取得するための実務経験として次の3つを満たしていることが望ましいとされています。通算3年以上がん放射線療法を受けている患者の多い病棟・外来・治療部門での看護実績を有すること、がん放射線療法を受けている患者の看護を5例以上担当した実績を有すること、現在、がん放射線療法を受けている患者の多い病棟・外来・治療部門で勤務していることです。


これらの条件を満たしている人は、がん放射線療法看護認定看護師の教育機関で半年ほど教育カリキュラムを受けて修了後に認定審査を受けることができます。審査に合格すると、がん放射線療法看護認定看護師として働くことができます。


がん放射線療法看護認定看護師の認定審査の合格率は約90%ほどであり、医療的な専門知識から、がん治療全般に共通した知識、患者や家族をケアする精神論など勉強科目も多彩で難しい部分も多いです。合格率は数字で見ると高いですが、勉強も必要です。


がん放射線療法看護認定看護師の仕事内容や求められるスキルとは?


がん放射線療法看護認定看護師の仕事内容や求められるスキルとは、どのようなものがあるのでしょうか?


がん放射線療法看護認定看護師の仕事内容は、放射線治療を受ける患者さんのサポートや副作用についてのケアの提供など看護の実践だけでなく多岐に渡ります。患者さんやその家族から放射線治療に対しての相談を受けてアドバイスをしたり、スタッフの教育や指導を行ったり、専門的な知識と看護スキルを活かして病棟や病院内で勉強会を行い病院全体で看護の質の向上に努めるなど、看護ケアの提供だけでなく、看護全体に携わっています。


また、放射線治療は本来であれば医師や放射線技師から与えられた指示のもので看護ケアの提供を行いますが、がん放射線療法看護認定看護師を取得することで、放射線治療のスペシャリストとして、チームの一員として治療のサポートを行います。必要に応じて治療方法を医師に提案したり、チーム内で情報交換を行い、より効果的な治療が行えるよう患者さんをサポートします。


がん放射線療法看護認定看護師には、患者さんが治療を行うにあたって、本人やその家族が納得できるまで説明を行ったり不安な点があれば質問を受けるなど安心して治療を受けられるようなサポートを行うスキルも求められます。そして、副作用が怒らないようなケアを実践し、がんの放射線治療について専門的な知識を周りに指導できる能力も必要になります。


がん放射線療法看護認定看護師 が活躍している職場環境とは?


現在全国で224人のがん放射線療法看護認定看護師が活躍していますが、その多くはがん治療を行なっている病院やがんセンターなどがメインで、外科や放射線治療科で働いています。


がん患者の増加と治療方法の選択肢の広がりからがん放射線療法看護認定看護師はますますニーズが高まっている存在なのです。がん放射線療法看護認定看護師が活躍できる職場は、がん治療を行なっている病院やがんセンターがメインになりますが、放射線治療を行なっているクリニックなどでも活躍することもできます。


がん放射線療法看護認定看護師の条件が良い求人を見つけるためには?


がん放射線療法看護認定看護師は数も少なく、がんセンターなどでは需要が高くなっていますが、認定資格の資格手当などば病院によって異なります。認定看護師の資格を活かしてキャリアアップを考えているという人も多いですが、お給料面でもアップを狙うなら、認定資格が反映されるような条件の良い職場で働くことが必要になります。


がん放射線療法看護認定看護師のニーズは高まってきていますが、条件が良い求人を見つけるのは難しいので、転職サイトのキャリアアドバイザーに相談することをオススメします。



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