周手術期看護のスペシャリスト!手術看護認定看護師の役割とは?

周手術期看護のスペシャリスト!手術看護認定看護師の役割とは?

手術室と聞くとドラマのオペシーンなどをイメージする人も多いですが、手術室は特殊な環境であるため、病棟などの看護とは少し違います。


患者さんへのケアも看護の一つですが、手術介助や術中の管理などがメインであり、患者さんとの関わりは少ないことが特徴です。

患者さんが手術を安全に受けられるようにサポートをする手術室の看護師ですが、手術看護認定看護師とはどのような役割があるのでしょうか?

手術看護認定看護師とは、手術看護の分野において熟練したスキルと知識を活かし、週手術期にある患者さんに対して質の高い看護を提供する看護師のことです。手術室は特殊な環境であり、病棟で求められるスキルとは違う専門的な分野になります。手術看護認定看護師は手術介助や術中の管理など、週手術期の看護をトータルで行います。手術看護認定看護師になるためには、看護師としての実務経験が5年以上、そのうち3年以上は手術室看護に携わっていることが条件となります。


オペ室のスペシャリストである手術看護認定看護師とは?


オペ室のスペシャリストである手術看護認定看護師とは、どのようなものなのでしょうか?


手術看護認定看護師とは、手術看護の分野において熟練したスキルと知識を活かし、週手術期にある患者さんに対して質の高い看護を提供する看護師のことです。手術室の看護師は週手術期に携わっていますが、その関わりは手術中だけでありません。

手術前、手術中、手術後に渡って看護ケアを提供しているのです。手術前の看護としては、手術を受ける患者さんの不安の軽減に勤め、手術中は入室から退出するまで、術後は手術室を出るまで、患者さんに看護ケアを行います。


手術室看護師の業務だけで見ると、術中看護がメインになりますが、手術看護認定看護師は専門知識を生かしてトータルで質の高い看護ケアの提供が求められるのです。手術室での術中看護では、手術侵襲を最小限にし、二次的合併症を予防するための安全管理を行います。


これらの安全管理がしっかり行われていないと、手術が円滑に進まない原因になったり、術後の合併症につながるため、体位固定や褥瘡予防、手術機材の扱いなどの知識が必要になります。

また、手術中のトラブルや術式の変更、患者さんの術中急変など、緊急事態にも冷静に判断を行い適切な処置ができなければなりません。このように手術看護認定看護師には、手術前の準備から手術中の安全確保、手術後の継続した看護に到るまで幅広い役割が求められるのです。


手術室の看護師は、手術を受ける不安を抱えた患者さんにとっては心強い味方なのです。


手術看護認定看護師として働くために必要な資格とは?


手術を受ける患者さんをサポートする手術看護認定看護師として働くために必要な資格は、どのようなものがあるのでしょうか?


手術看護認定看護師として働くためには、最低条件として、看護師の国家資格を持っていることが必要になります。准看護師の免許では受験することができないので、准看護師の人は看護師免許の取得が優先になります。


そして、看護師免許を取得後、看護師としての実務経験が5年以上あり、そのうち3年以上は湯術室看護の分野での実務経験があることが条件となります。実務経験の内容としては、機械だしや外回り看護師として実績があることです。そして、現在も手術室で勤務していることが望ましいとされています。

手術看護認定看護師を育成している教育機関は、東京女子医科大学看護学部認定看護師教育センター、福井大学大学院医学系研究科附属地域医療高度化教育研究センター看護キャリアアップ部門、兵庫医科大学医療人育成センター認定看護師教育課程の3ヶ所になります。

6ヶ月の在学期間で必須科目授業時間数として630時間、32単位が必要になります。研修を終えると、日本看護協会が開催している認定看護師審査を受けて審査に合格することで、手術看護認定看護師として働くことができます。

手術看護認定看護師の仕事内容と必要なスキルとは?


手術室で働く手術看護認定看護師の仕事内容と必要なスキルとは、どのようなものなのでしょうか?


手術看護認定看護師の仕事内容は、手術前後や術中の手術介助などを患者さんに看護ケアを提供する看護の実践だけでなく多岐に渡ります。手術看護認定看護師として、スタッフへの看護技術の指導や教育、相談に乗ったり、部署での看護スキルを向上させるための勉強会を主催したりなど、一般的な手術室の看護師の仕事に限らず幅広い活躍が期待できます。

看護の実践では、患者さんの状態を的確に把握し、術中看護へ生かすことができるように術前訪問での情報収集や患者さんとの関わりを大切にしたりするなど、患者さんの手術への不安を軽減できるよう努めます。手術前の患者さんは不安や疑問などもあり、心理的な関わりやサポートが重要になってきます。

また、手術中の合併症を防ぐために皮膚・排泄ケア認定看護師と連携を行い、褥瘡予防対策を行うなど、他部門との連携も大切になってきます。手術中の管理とともに、体温や体位の管理、手術機材の機器の管理などの安全管理も行わなければなりません。

このように手術看護認定看護師は、手術看護全域の業務において高い看護実践を行うことはもちろん、指導、相談を通じて同じ部署のスタッフや他の部署のスタッフと連携をとって病院全体の看護体制の質の向上に努める役割もあるのです。


手術看護認定看護師が活躍している職場環境とは?


手術看護認定看護師が活躍している職場環境とは、どのようなものなのでしょうか?


手術看護認定看護師が活躍しているのは手術室を持っている医療機関です。特的機能病院、地域医療支援病院といった規模の医療機関で、大学病院や総合病院といった緊急指定病院、救命救急センター、災害拠点病院などに指定されている医療機関でもあります。


現在、手術看護認定看護師として活躍している看護師は全国で472名ですが、その多くは病床数の多い手術室がある医療機関で働いています。


手術医療が高度で複雑になっている中、手術を受ける患者さんも高齢者が多く、合併症などのリスクも増えてきています。手術における患者さんの安全や安楽を求める手術看護の役割は、今後も大きくなっていくことが考えられます。

手術看護認定看護師の待遇が良い求人を見つけるためには?


手術看護認定看護師の待遇が良い求人を見つけるためには、どのような方法があるのでしょうか?


手術看護認定看護師などの認定資格を取っても資格手当などは病院によって変わってきます。認定資格手当は一律で決まっているものではないため、資格を持っていても、満足のいく評価を得られないこともあるのです。中には手当がつかないという病院もあるので、確認しておくことが大切です。


手術看護認定看護師として優遇される求人を探すためには、看護師向けの転職サイトに登録を行いキャリアアドバイザーに相談することが方法です。キャリアアドバイザーは看護師の転職に関してはプロなので、条件や待遇が良い求人を紹介してもらえることもあります。


これから資格の取得を考えている人は、資格取得のための支援制度がある病院を探すことも方法です。病院の中には資格支援制度があり、補助金などを出してもらえることもあるのでチェックしてみてください。



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