母子の健康に関わる母性看護専門看護師の役割とは?

母子の健康に関わる母性看護専門看護師の役割とは?

最近では晩婚化による高齢出産が増えてきていることや、生殖医療技術の進歩により出生前診断などにより出産を取り巻く環境が大きく変化しています。

こうした状況の中で患者さんが求めるニーズも多様化しており、妊産婦やその家族が直面する様々な問題に対する専門的なケアが求められているのです。

母性看護専門看護師は、妊産婦や新生児の健康を守り、健やかに成長できるようサポートを行なっていく役割があるのです。

母性看護専門看護師は、人間にとって重要なものの一つである性と生殖について専門的な知識と技術を持って関わる仕事です。最近では晩婚化による高齢出産が増えてきており、リスクの高い出産など女性と胎児の成長をサポートする役割も担っています。また、生殖医療の進歩により、出生前診断に伴う倫理的な問題なども母性看護にとって重要なものとなっています。母性看護専門看護師として働くためには、看護師としての実務経験が5年以上、そのうち母性看護分野で3年以上の実務経験が必要になります。看護大学系の大学院で必要な単位を取得して専門認定試験に合格することで、母性看護専門看護師として働くことができます。

母子の健康に関わる母性看護専門看護師とは?

最近では少子化が進み、お産の機会も減ってきていると言われている母性看護の分野ですが、母性看護専門看護師とはどのようなものなのでしょうか?

母性看護専門看護師とは、人間の性と生殖についてリプロダクティブヘルスの見地から専門的な技術と知識を持って関わる仕事のことです。病気の患者さんの看護だけでなく、妊産婦や新生児などと関わることが多く、疾患とはまた違った分野になります。

母性看護専門看護師の役割は、周産期における母子やその家族への援助が中心になっています。女性に対する健康への援助や地域における母子への援助などといったように「母性」の全般に携わります。

妊娠や出産は、人間の自然なものであり病気ではないため、周産期の妊婦さんの精神面でのケアやその家族のケアなども母性看護には重要になってきます。そして、生まれてきた新生児のケアや検診なども行います。

母性看護専門看護師は、高度で専門的な看護知識や技術を持って妊産婦、その家族を身体的、精神的、社会的にサポートを行うことが仕事ですが、具体的には、緊急事態への適切な看護的対応や医療チームにおける調整役、看護にあたるほかのナースへの教育、相談への対応などが求められます。

出産は当然リスクも生じるため、妊産婦が安全に安心して出産に挑めるようなケアや看護体制などを調整するのも母性看護専門看護師の役割なのです。

母性看護専門看護師として働くために必要な資格とは?

母性看護専門看護師として働くためには、どのような資格が必要になるのでしょうか?

母性看護専門看護師として働くためには、最低限の条件として看護師免許を取得していることが条件となります。准看護師の免許では取得できないため、准看護師の人は看護師免許の取得から必要になるため注意してください。

看護師免許を取得後、5年以上の実務経験とそのうち3年以上は母性の分野での実務経験が必要になります。そして、看護系大学の大学院修士課程において日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準所定の26単位か38単位を取得していることが必要です。

また、実務研修では次のいずれかの要件を満たしている必要があります。年間300例以上の分娩数を有する施設または総合周産期母子医療センター、地域周産期医療センターなどにおける母性看護の実務研修、婦人科や女性外来、並びに病棟を有する施設における母性看護の実務研修になります。

母性看護専門看護師試験の合格率は約80%ほどであり、専門看護師に求められる能力や学科で覚えることが多いことが特徴です。大学院で勉強に専念すれば、決して難しい難易度ではありませんが、仕事と両立をしていることが原因で受験までたどり着けないこともあるようです。

周産期の妊産婦をサポートする母性看護専門看護師の仕事内容とは?

出産に関わる周産期の妊産婦をサポートする母性看護専門看護師の仕事内容とはどのようなものなのでしょうか?

母性看護専門看護師の仕事内容は、主に周産期の女性が抱える身体的・精神的な問題に対して病院内のスタッフと連携を行いながら適切にケアを行うことです。母性看護専門看護師が相談に乗ることもありますが、医師や小児科看護の看護師や小児科救急看護認定看護師などの調整役を担うこともあります。

そのほかにも地域の活動として妊婦の健康に関するセミナーや講演をしたり、出産後の女性に対して育児の不安やトラブルを解消したりするイベントを開催したりします。最近では不妊症に悩む女性に対する相談会なども実施し、心と身体の相談に当たることも増えています。

特に、出産が初めての女性は、出産に対しての不安や出産後の子育てに対する不安などを抱えている人が多く、不安を軽減して安心してお産ができるよう精神的なサポートも大切なのです。また、生まれた子供の育て方がわからないという不安などの相談にも応じます。

不安を抱えているのは妊産婦だけでなく、その家族も対象となるため、家族へのケアも重要な役割となっているのです。

また、看護の実践だけでなく、周産期の女性に直接向き合って相談に応じている経験を活かし、母性看護の発展に関わるような実践的な研究を行うことも母性看護専門看護師としての重要な仕事の1つとなっています。

母性看護専門看護師が活躍する職場環境とは?

母性看護専門看護師が活躍する職場環境とはどのような場所なのでしょうか?

母性看護専門看護師が活躍している職場は、周産期母子医療センターを備えた病院などが多いです。NICUなどを含む病棟での勤務から、出産や育児に対する不安や心配の相談に乗る外来まで幅広く対応して活躍している人もいます。

そのほかの活躍している職場としては、地域の産婦人科医院などで専門性を発揮して活躍している人もいます。また、市役所などで相談会を実施したり病院以外でも活躍をしている母性看護専門看護師も多いのです。

最近では晩婚化による高齢出産や少子化などの問題も多いですが、子供を産んで育てるということについて対象者のニーズをより個別化し、多様化させるという状況をもたらしました。

標準的な妊産婦へのケアだけでなく、より個別性を活かしその人に合わせた看護ケアを提供することが求められているのです。

母性看護専門看護師を募集している条件の良い求人を見つけるには?

母性看護専門看護師の資格を取るためには、学費だけで約100万円ほどかかってしまいます。学費以外に引っ越し代や家賃、宿泊費、交通費なども自己負担になってしまうため、かなりお金がかかってしまいます。

資格取得を考えている人は、病院が資格取得支援制度を取り入れているところもあるので上手く活用することも方法です。また、資格取得後の資格手当などは病院や職場によって異なるため、資格手当がしっかりもらえる病院を選ぶことが大切です。

このような条件の良い求人を見つけるためには、求人サイトのキャリアコンサルタントに相談することが良い方法です。コンサルタントに相談することで、条件の良い求人を紹介してもらえることもあるので、うまく活用することが大切です。


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