服薬指導が苦手で転職も考えた日々

服薬指導が苦手で転職も考えた日々

私はまだ今年度から調剤薬局で働き始めたばかりの新人薬剤師です。かなり忙しい職場で、毎日約300-350枚くらいの処方箋を裁かなくてはなりません。

服薬指導が苦手で転職も考えた日々

薬剤師は全員で8人で、1人当たり少なくとも1日40枚はこなさなくてはならず・・簡単な処方箋なら40枚くらい何てことないのかもしれませんが、総合病院近くの薬局のため、かなり複雑な処方もかなりあります。勉強不足だとは思うのですが、薬剤師1年目、扱ったことのない薬剤も多い私には1日40枚というのはかなり厳しい、疲れる枚数なのです。

今ですら精一杯なのに、これからインフルエンザや胃腸炎などが流行る冬場はもっと増えて400枚以上になるそうです。薬局長からは、まだ慣れないのも分かるけど、他の薬剤師さんに負担がかかってしまうからもう少し作業効率を上げて枚数出してほしい、と言われてしまいました。

業務は調剤だけやっていれば良い訳ではなく、薬歴簿への記載などの時間も考えなくてはなりません。さらに苦手なのが薬剤師による患者さんへの服薬指導です。

本音を言えば、患者さんの話をしっかり聞いて、処方された薬や服用、また副作用に関する質問にも丁寧に説明する、何気ない会話から患者さんの生活習慣などの情報をサラリと聞き出すのが理想なのですが、そうなると1人にかかる時間がどうしても長くなってしまいます。

それを仕事が遅いくせにおしゃべりだけは一人前、と取る先輩もいるらしく、それをどうバランスを取ろうか、と悩んでいるうちに心底疲れてきてしまったのです。もっと患者さん1人1人とゆっくりと向き合える薬局で働きたいと感じ、転職サイトのページを毎日覗いていました。

職場の先輩のアドバイスで少しコミュニケーション力が向上

そんな中、見かねて薬剤師の先輩の1人がアドバイスをしてくれたのです。ゆっくり話したい、じっくり対応して、患者さんには疑問点を解消して納得して帰ってもらいたい、という気持ちは十分理解できるけど、ゆっくり向き合えば向き合っただけ、患者さんが良い方に向かう訳ではないこと。

例えば長時間話したとして、高齢の患者さんが多い中、その話全て患者さんは全て覚えているとは限りません。むしろ長くなればなるほど話の内容がボヤけて覚えていない可能性の方が高くなります。ヒドイ人になると、話したいだけ話して自動ドアを通り抜けた瞬間に忘れてしまっているかもしれません。長く丁寧な服薬指導は意味を持たないことも多い、と言われました。

その先輩の服薬指導のコツとして、1つ処方箋に対する説明時間を3分くらいにまとめているそうです。3分程度であれば、患者さんも集中して聞いていてくれ、内容も覚えてくれているのだとか。最後に質問がないかを聞いて、病状を気遣う言葉をかけて、それで切り上げるのだそうです。

早速参考にして実践してみた所、聞けば簡単なようですが、複雑な処方箋だと内容を3分にまとめるためにはかなり話題を絞り込まなくてはいけないため、最初は難しく感じました。

ただ、全ての内容を伝えようと頑張ることなくこちらの要点を最初に伝えてしまい、患者さんにも質問を絞ってもらうことで服薬指導の時間をかなり短縮できました!これで何とか忙しい冬を乗り越えられそうです!もし服薬指導で悩んでいる方がいたら参考になさって下さいね!


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