数ある薬剤師の職種の中で私は治験コーディネーターに転職しました

数ある薬剤師の職種の中で私は治験コーディネーターに転職しました

転職のきっかけは薬剤の開発や新薬に興味を持ったこと

病院の院内の調剤薬局で勤務して6年目になります。 私立の総合病院なので入院患者さんも多く毎日様々な薬剤の調合や処方に追われています。

薬剤師といえば薬局で働いているイメージですが、街中のドラッグストアや薬局などの活躍の場が広がり病院以外でも活躍している薬剤師はたくさんいます。 私は大学を卒業してから私立の総合病院へ就職しましたが、先輩や周りから「最初は病院の調剤薬局で経験を積め」とアドバイスをもらい、また同期はほとんど病院へ就職する風潮があったため流れに乗り病院へ就職しました。 自分の中ではこれといった明確な志望動機がなく、周りに合わせて就職したのが正直なところでした。

病院での調剤薬局では毎日何百人もの患者さんに処方する薬剤を扱っていますが、当然薬剤の知識が必須になってきます。 6年間のキャリアの中で一通りの基礎知識は身についたと思っていますが、同時に最近ではある思いが芽生えてきました。 「製薬会社では毎日新たな新薬の開発がされているけど、ガンが完治するような薬剤はいつになったら開発されるのだろうか」 こんな疑問を考えるようになりました。

臨床の現場では患者さんに処方される薬剤のほとんどが対症療法であり症状緩和が目的のものが多いです。 これを飲めば完璧に治るという魔法のような薬剤は現実には難しいのが現状です。 毎日薬剤を扱っていると、同じ薬剤を何十年も飲み続けている患者さんに出会うこともあります。 もちろん、治療のために必要なことですが、内服の目的は現状維持や発作を抑えるものがほとんどであり完治を目的とした薬剤は少ないのです。

患者さんにとって薬剤はできれば飲みたくないものであり、もっと良い薬剤の開発に携わりたいと思い転職を決意しました。 薬剤師が活躍する場が多くある中で、治験コーディネーターの求人募集を見つけチャレンジしてみることにしました。

やりがいは、薬を待っている患者さんのために頑張ること

転職サイトで見つけた治験コーディネーターへの転職を果たし、現在は治験を行なっている医療機関で薬剤師として働いています。初任給も高く、給与面では大変満足しています。治験コーディネーターはあまり耳馴染みのない職業ですが、医療専門資格がなくてもなれる職種であり、薬剤師の私以外に看護師や臨床検査技師、無資格のスタッフも働いています。

資格がなくても治験コーディネーターとして働くことはできますが、薬剤師の資格をもつ私は薬剤の知識を活かして医療機関では薬局も兼任して働いています。 現状としては治験も立派な医療行為なので医療機関で働いた経験がある人を積極的にスタッフとして採用している傾向があります。

また、病院の薬局で働いていた仕事内容も大きく変わり環境の変化もありますが刺激になり楽しいと感じています。 治験コーディネーターの業務内容は、治験薬を使用する製薬会社から治験薬についての勉強会で知識を身につけ、参加者のスクリーニングを行い治験薬の調整などをメインに行います。 今まではドクターが出した処方箋を元に調剤や処方を行なっていましたが、治験薬の基礎知識から参加者のスクリーニング、経過観察までを一貫して関わることができるのでやりがいを感じています。

病院であれば薬剤が必要な患者さん相手に説明などの機会が多かったですが、治験では健康な成人の人が参加されるので関わりも楽しいです。 治験を行う際に一番心がけていることは、治験者との信頼関係を築くことです。 人体に安全が証明されている薬剤ですが、安全を確かめる実験でもあるので治験者の中には不安を抱えたまま参加される人もいます。

薬剤には副作用がつきものなので副作用が出てしまう人もいるので治験中の観察は特に大切です。 薬剤の知識があるからこそ、迅速に対応できるのだと思います。

治験コーディネーターになり薬剤の開発過程に関わることができ、治療薬が手元に届くことを待っている患者さんもたくさんいるので、少しでも貢献できていると思うとやりがいに感じます。


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