漢方に関する資格はたくさんの種類があります
私は現在調剤薬局で働きながら、漢方薬・生薬認定薬剤師の資格取得を目指しています。漢方に興味を持ったきっかけは、母が昔から効果の優しい漢方を好んでいたため、私のアトピー肌も薬湯につけてなおしてくれましたし、風邪を引いた時は葛根湯、咳が出たら麻黄湯・・小さい頃から随分とお世話になりました。
漢方薬・生薬認定薬剤師の資格取得を目指しています!
漢方は元々中国で生まれた医学ですが、日本に伝わってきて以来、日本人の体質に合わせて独自に発達してきた医学です。(中医学・・中国に古来からある医学とはまた別のものです。)西洋医学は人間の体を、部位別・臓器別・細胞別に捉えてその部分だけを治療していくのとは異なり、漢方は人間の心と体、全てを見ます。心と体を1つのものとして捉え、自然治癒力を高め、身体を根本から整えていきます。
漢方薬は複数の生薬の組み合わせて作られ処方されますが、症状を見てこの薬・・という訳ではなく、その人の体質、体型、習慣なども考慮して処方されます。全体を捉えていくため、同じ症状でも違う漢方薬が、または違う疾患名でも同じ漢方薬が処方される場合もあります。
その他の漢方に関する資格
漢方に関する資格の種類は他にも数多くあり、例えば薬膳マイスター(国際薬膳食育学会が認定する資格です)、薬膳インストラクターと中国漢方ライフアドバイザー(日本能力開発推進協会(JADP)の認定資格)、薬膳アドバイザー(日本中医学食養学会の認定資格)、薬膳コーディネーター(本草薬膳学院の認定資格)、漢方養生指導士と漢方臨床指導士(日本漢方養生学協会の認定資格)などで、難易度は通信講座を受講すれば取得できるものから試験&面接が必要なものまで様々、期間や費用も様々です。
私はせっかく薬剤師の資格を持っているので漢方薬・生薬認定薬剤師を選択しました。漢方薬・生薬認定薬剤師は、単なる漢方や漢方薬についての研修を受けるだけでなく、生薬1つ1つの化学的な成分やその歴史について、世界での生薬を用いての治療法の歴史、その他生薬のサプリメントや生薬最大の輸出国である中国の資源確保にまで学ぶそうで、漢方に関して幅広い知識を身に付けることができるようです。
「漢方薬・生薬研修会」(9回は講義&1回が実習)に全て参加し、試験に合格後に資格取得、日本生薬学会と公益財団法人日本薬剤師研修センターが合同で認定薬剤師証を発行してくれます。これで終わりではなく、この薬剤師証の更新にも研修への参加が必須、常に学び続けなくてはいけない資格なのです。この資格を取得したら漢方医師のいる病院や漢方薬局に転職しようかと思っています。そして生涯現役で働きたいと思っています!
以前、この資格を持つ方にお会いしたことがあるのですが、資格を取得することでより自分に自信を持って患者さんに服薬指導をすることができるようになったそうで、通り一辺倒の服薬指導ではなく、漢方的立場からもアドバイスできます。私もそんな薬剤師を目指していきたいと思っています。
調剤薬局勤務 (26歳女性)