転職してみて見えてきた訪問看護士の本当の役割について

転職してみて見えてきた訪問看護士の本当の役割について

私は4年前に訪問看護師に転職しました!元々は病院に勤務し、一般的なお仕事をしていました。転職のきっかけは、4年前の冬、祖父が脳梗塞を起こして倒れてしまったことです。幸いにも一命は取りとめたのですが、少し言語に障害が残り、前ほどデキパキとした感じではなくなり、うまく話せないのが恥ずかしいのか、あまり外出もしたがらなくなってしまいました。

祖父と祖部を姿をみて、訪問看護師への転職を考えるように

祖父の変わりように私もとても悲しかったのですが、祖母がとても不安そうで、家に引きこもってしまってこのままボケてしまうのではないか、と心配していました。今、祖父は病院でのリハビリに行くくらいしか外出しません。祖父と祖母の姿を見て、訪問看護師としての世界に飛び込んでいくことにしたのです。

訪問看護師の需要はどんどん拡大していて、平成14年から平成26年までの12年間で、利用者は約1.6倍になっています。しかし、ただでさえ医療業界は人手不足が続いている中、訪問看護分野は特に看護師不足に陥っているのが実態です。

理由は、訪問看護を希望する患者さんやご家族が増加しているからで、利用者は寝たきりだったり、認知症の高齢者、精神疾患の患者さん、末期ガンなどで最後は自宅で過ごしたいと希望している方、難治性疾患の小児患者さんなどです。訪問看護師不足の解消の一助となるなら、と思ったのです。

相談する人もいなくて、最初は訪問看護師になる方法すら分からず不安でしたが、自宅から1番最寄りの訪問看護ステーションの求人の応募条件を見てみると、「3年以上の臨床経験」とあり、当時看護師キャリア5年だった私は十分に資格を備えていたため、就職を果たすことが出来ました。

働き始めて、訪問看護師の医療内容は、今まで病院で勤務していた時とは求められている役割が違うことに気が付きました。患者さんが医師や看護師のホームとも言える病院に来るのとは違い、訪問介護は看護師が患者さんの生活に入り込んで行かなくてはなりません。

訪問看護師が行う処置は病院とは全く違い少し困惑しました。

私は、ただ家に行って、病棟で働いていた時のような処置をして帰れば良いと思っていたのですが、訪問看護師に求められている役割はそれだけではなかったのです。病院のように何でも医療機器が揃っているわけではないので、限られた範囲内の道具で処置を行わなくてはなりません。

患者さんの治療にベストを尽くさなければいけないけれども、あまりにも患者さんに金銭面で負担になってしまうような治療や薬剤は避けたい、という患者さんの視点に立った、臨機応変なバランスの取れた治療の工夫が求められます。

そして、患者さん本人の気持ちのケアや病気の治療と同時に、患者さんを在宅介護するご家族の気持ちを汲み取り、時には精神的な負担を和らげてあげること、そして訪問介護後も患者さんが適切なケアを受け、療養生活を送ることのできる態勢を整えてあげることが訪問看護師の役割だと考えるようになりました。

大変なことも多いのですが、病棟にいる時よりもじっくりと患者さんに向き合える訪問看護師の仕事が誇らしく、今、訪問看護認定看護師を目指そうかと考えています。一生続けていきたいお仕事です。


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