看護師のコミュニケーションの大切さに病棟に転職して実感

看護師のコミュニケーションの大切さに病棟に転職して実感

企業看護師時代のコミュニケーション

私の家は母方の祖母も母も看護師をしていました。母は今も現役の看護師として働いていますが、祖母も若い頃は国立病院の病棟看護師として働いていた様です。私も看護師と言う仕事をしている人間が身近に居たので、何となく流れみたいな感じで看護師になっていました。そして『看護師はコミュニケーション能力が高くないとやって行けないよ。』と祖母がいつも言っていたと母から聞かされていました。

私が看護師になって初めて勤めたのは企業が抱える企業看護師としてでした。私が勤めていた企業には看護師は私と先輩看護師の二人だけでした。毎年行われる健康診断や医務室での応急処置などの医療業務、健康に関する情報誌の作成や、時にはメンタル関係の悩みなんかも聞く事がありました。企業ですので普段は元気に働いておられる方ばかりですので重症疾患を持った方と接する機会は殆どありません。

ですので母から聞かされていた『看護師はコミュニケーション能力が高くないとやって行けない』と言う様な事を感じた事は一度もありませんでした。実は私はあまりコミュニケーション能力が高くないと学生時代から感じていたので、そんな事もあって何となく看護師が少ない企業と言う職場を選んでいたのかも知れません。どちらかと言うと自分の世界に入ってこつこつと何かに取り組んだりする事が好きなのです。

こう言えば相手はどう思うかとか、相手の言ってる事の裏を読んだりするのが苦手なタイプなのです。人の多くいる場所や大勢の人が喋ってる様な場面が苦手で、早口で一度に多くの話しをされたりすると半分位しか頭に入って来なくて理解出来ないのです。その点企業の看護師はそう忙しくないですし、一人の患者さんとゆったりと関わる事が出来ます。こんなわたしでも企業看護師としては何とかやって行けていました。

病棟看護師に転職しコミュニケーションの重要性を痛感する

企業看護師としては3年働き、その後結婚出産そして子供が12歳になった時に再就職を考える様になりました。子育てをする中で、人とのコミュニケーションは重要で避けては通れない事でした。そんな中で私も若い頃よりは人とのコミュニケーションが向上して行きました。今回は少し不安もありましたが病棟での勤務を希望しました。

ブランクが15年もありますから転職サイトや看護師ブログ等で、看護師に必要なコミュニケーション能力関係の記事を読み漁りました。その中に書かれていた事は、患者さんの興味のある事や好きな事等にポイントを合わせコミュニケーションを図る事が先ず大事なのだそうです。病室に置いてある物の中から素早くそれを察知するのも能力の一つだそうです。そんな気付きの中にコミュニケ―ションを円滑にするヒントが有るのだそうです。

何もお喋りである必要は無く、基本の挨拶がしっかり出来て笑顔で接する事が何より大切なのです。こちらが口数多く延々と話すのは逆効果で、相手の話しを聞き出す又は引き出せる事に重要性があるのだそうです。そんな記事を読んで、あまりお喋りが得意ではないので内心ほっとしました。そして私は39歳で病棟看護師として働き始めました。

いよいよ病棟で働き始めると入院患者さんとだけでは無く、同僚の看護師にドクター、医療従事者の方等多くの方々との対応能力が必要だと実感しました。最初はこの環境に慣れずに表情もこわばり、患者さんとも中々打ち解けられずにいました。これではいけないと兎に角笑顔で接する事を心がけました。半ば無理やりの作り笑顔だったかも知れませんが、怒った表情よりは良かった様で段々と患者さんとも打ち解けて来ました。

慣れと言うのはトレーニングとも言える様な気がします。どんどん経験をして行く内に苦手だったコミュニケーションにも困らなくなって来ました。患者さんが言った事は些細な事でもなるべく記憶しておくようにし次のコミュニケーションに繋げる努力をしました。信頼関係が築けていくと患者さんも小さな体調の変化なども話してくれる様になります。それが治療に役立つ事も結構多いのです。

初めは苦手だったコミュニケーションの多い職場を避けていましたが、再就職時に思い切って病棟勤務を選んで良かったです。苦手意識も克服出来ましたしお給料も断然アップしています。祖母や母の様に病棟看護師として働いている自分に最近は誇りさえ感じる様になりました。


企業勤務 (44歳女性)のレビュー

企業勤務 (44歳女性)

訪問看護師から更に訪問看護認定看護師になってスキルアップ
訪問看護師から更に訪問看護認定看護師になってスキルアップ
介護老人保健施設から介護老人福祉施設に転職看護師賠償責任保険使う
介護老人保健施設から介護老人福祉施設に転職看護師賠償責任保険使う