ひとりで悩まないで、看護師同士で発生するイジメの対処法

ひとりで悩まないで、看護師同士で発生するイジメの対処法

病院で看護師として働いていると業務をこなす上でチームワークで動くことが大切になってきますよね。 場合によっては先輩看護師にフォローをお願いしたりすることもあると思いますが、職場によっては看護師同士のイジメも発生しているところもあるようです。

先輩看護師から後輩に同期スタッフ同士でのイジメなど軽いものから仕事に支障をきたすものまで様々なイジメが起きています。 職場内のイジメにより人間関係が築けなくなってしまうと仕事もうまく行きませんよね。

イジメに関して1人で悩んでいる人もいるかもしれませんが、1人で抱え込まず誰かに相談することが必要です。 看護師同士のイジメによる悩みの対処法を紹介しますのでぜひ、参考にしてみてください。

看護師同士で発生するイジメは先輩から後輩や仲間同士で起こるもの多く、ひどい場合であると組織ぐるみでイジメが行われることもあります。 イジメは表沙汰になることは少なく影で横行することが多く根本的な解決が難しい状況です。 イジメが原因で退職や転職を考える看護師も少なくありません。

イジメに合いやすい看護師ってどんなタイプ?

看護師 イジメ タイプ

看護師同士でイジメが起きている状況は珍しくありませんが、実際にはどのようなタイプの看護師がイジメの対象となっているのでしょうか。

実際の現場でイジメのターゲットになりやすい看護師は新人看護師が多いようです。 新人看護師の他に異動してきたばかりの人であったり、入社したばかりの人もターゲットになりやすい傾向にあります。

このターゲットに共通していることは「仕事に慣れていないため負担になる」ということです。 新人看護師はもちろん経験も知識もないので指導をしていかなければなりませんよね。 看護師の業務がただでさえ忙しい中で業務と指導となると負担に感じる先輩看護師が多いようです。

そして現場に慣れていない異動してきた看護師や経験があっても新たに入社してきた看護師は仕事が出来ないのでフォローも必要なので古株のベテラン看護師などからイジメを受けることが多いのです。 入社して間もない頃や慣れるまでは先輩からの無視や嫌がらせがあったが、仕事ができるようになってきたらイジメがなくなったという人もいるようですが、現場にとって負担に感じている人はイジメのターゲットになりやすいです。

また、顔がかわいくておっとりしている優しい子はいじめのターゲットになりやすいです。自分の意見を言えない子は先輩の言いなりになってしまったり、質問されて発言できなかtったりすると「忙しいのにそんなことに時間をとっている暇はない」と、思われてしまいます。

しかし、かわいくて優しい子は患者さんにもドクターにも受けがいいんですよね。性格の悪い先輩看護師はそれでさらに火がついて、陰で悪口を言ったり、ミスをしたりすると公開処刑の様にナースステーション内でどなられたりもします。見ているほうもつらいですが当の本人はもっと苦しくてつらい思いをしています。

ただ、自分のお気に入りのドクターの前だ急に優しくなっていい先輩面してきます。ドクターに気に入られたくて必死で優しくしたり、できるナースを装って丁寧に指導したりします。そんな看護師も少なくないのです。それではいったい何のために看護師になったのかわかりませんよね。白衣の天使である看護師がこれではまるで悪魔の看護師です。

指導なのかイジメなのか新人看護師はイジメにあいやすい

新人看護師 イジメ

看護師のイジメのターゲットで1番多いのは新人看護師ですが、イジメに遭うのは若い新人看護師が多いのでしょうか。

入社して間もない新人看護師は知識も経験もないため先輩から指導を受けながら業務に慣れていく必要があります。 時には指導と言って理不尽な押し付けや質問に対して無視をしたり、きっちり教えないなどのイジメも起きているようです。

先輩からのイジメと聞くと若い看護師がイジメられているイメージがありますが、年齢関係なく新人と呼ばれる看護師に対して行われていることも多いです。女性は結婚や出産などで休職をしていたり、ブランクがある人もいます。そのため臨床経験が少ないと当然忘れていることや経験していないこと、技術が衰えていることもあります。

現在では社会人から看護師に転職を果たす人も多く、30代から看護学校にいく人もたくさんいますが、看護師の世界では年齢ではなくキャリアなので年上であろうがイジメの対象になっています。

実際のイジメでよくある話では先輩看護師からの当たりがキツイ、無視をされる、罵倒されて怒られるなどのイジメが起きています。 酷い場合であると師長がミスに対して大声で怒鳴ったり罵倒したりすることもあるようです。

指導中には「あなたのせいで仕事が増えて大変なのよ」「いつになったら覚えてくるの」「教える方が嫌になるわ」「もう向いてないから辞めたらいい」などの言葉をかけられたことがある人もいるのではないでしょうか。

これでは指導ではなく立派なイジメですよね。 指導と称してイジメを平気で行なっている職場も多くみられます。

働く病院や診療科目によっても差はある

病院といってもクリニックから国立病院や大学病院など規模も様々ですし、その病院で働く看護師の年齢層もそれぞれ異なってきます。クリニックですと規模は小さく関わる看護師の数も少ないですが、元々長年勤めていた人がグループを作ってしまい、新しく入ってきた人がターゲットにされいじめられるというケースもあります。その輪の中には入りづらく結局辞めてしまい、また新しい人が入ってくるといじめられ辞めるといったことが繰り返されて悪循環になってしまいます。

国立病院や大学病院であれば働く看護師の人数も多く一人一人の個性も様々です。大学病院であればそこの看護大学卒業の人がそのまま同じ大学病院へ就職することもあるため、実習していて慣れていることもあって顔見知りのスタッフもいます。そのためかわいがられたり、大学病院卒業というプライドも高く、同じ時期に就職した同期との差が出てきて同期同士でのいじめもあったりします。 またその人がそのまま数年勤め、プリセプターになった時には後輩を指導する際にきつく当たったりすることもあります。 大学病院は看護師の人数も多い分、いじめの数も多いように思います。

大学病院では総合診療でありたくさんの診療科目がありますが、やはり外科と内科でも病棟の雰囲気ががらりと変わり、外科は手術などもあるため回転も早く手術後の重症患者も見ているせいかピりついている雰囲気があります。外科の看護師が偉いわけでもないのにどこか偉ぶってる雰囲気がありますよね。反対に内科は外科に比べて回転数はそれほど多くないですが、患者さんの介護度も高く、体力的にもきついこともあります。にもかかわらずどこかおっとりしている看護師も多かったり、医師も穏やかな人が多いように思います。内科と外科でも病棟の雰囲気が違うため、自分が外科か内科どちらに向いているのか見極めることも必要だと思います。

イジメのストレスからうつ病になってしまう人も少なくない

イジメ ストレス

行き過ぎた指導やイジメを1人で我慢を続けていると精神的にも身体的にも悪い影響が出てきます。

看護師の退職理由で「人間関係によるもの」が1番多いですが、中にはイジメが原因でうつ病になってしまい働けなくなって退職をした人も多いです。 イジメは精神的にストレスになりカラダにも悪影響を及ぼしますが、特に新人看護師では周りに相談できる人がおらず1人で抱え込んでしまいうつ病になるパターンもあります。

うつ病は環境の変化や過度のストレスで自分のカラダが適応出来ず発症してしまうことがあり、特に新人看護師は職場に慣れておらず気付かない間にうつ病になってしまっていることがあります。 また、忙しい現場で急に休むことも出来ず無理を続けた結果、出勤できないほど酷くなってしまってからうつ病であることに気がつく人もいます。

酷くなってしまった場合は心療内科でのカウンセリングや薬物療法などでコントロールが必要ですが、1度発症したうつ病は簡単に治ることは難しく、うまく付き合っていくことが必要になります。 中には元のように社会生活が送れなくなってしまう場合もあるので早期発見と適切な治療が大切です。

うつ病になってしまった場合は医師の判断で休職が必要になった場合は診断書を書いてもらうことができるので、病院に提出することで休職して休養に専念することができます。 しかし、現実ではイジメが原因のうつ病で休職して元のように職場に復帰することは難しいようです。

復帰する場合は同じ部署ではなく他の部署への異動として復帰するパターンが多いので、上司と相談しながら調整を進めていく必要があります。

職場環境を変える、または転職を行う

職場のイジメから自分の身を守るためには他にどのような方法があるのでしょうか。

それは職場環境を変える方法と転職をする方法があります。 現在の部署でイジメが起きているのであれば、信頼できる師長や主任に相談をして異動させてもらい職場環境を変えることがイジメから自分を守る最適な方法です。

しかし、中には師長や主任などの組織ぐるみでイジメを行なっている職場もありますよね。 上司に話をしても聞いてもらえない場合や、イジメを行なっている先輩と二度と顔を合わせて働きたくないと思った場合は思い切って転職をすることも大切です。

イジメられてなんで私が辞めないといけないの?と考えている人もいるかもしれませんが、病棟で起きているイジメが完全に解決される可能性は低いと考えてよいでしょう。 そもそもイジメが起きている職場というのはイジメを許容している雰囲気自体が職場環境としてよくない環境です。

今は新人でイジメられているけど時間が経てば大丈夫と考えている人もいると思いますが、次は後輩がイジメられる様子を見ることになります。 このようにイジメ自体がなくなることは難しいのです。

イジメが原因で転職する自信がないという人は自分1人で転職を考えようとせず、看護師専門の転職キャリアアドバイザーなどに相談をしながら転職先などを決めるとよいでしょう。 必ずしもイジメられたということが転職の際にマイナスになるとは限りません。

イジメを我慢して耐え続けてうつ病になってしまい看護師として働けなくなってしまう方がもったいないので無理に我慢し続けず決断することも自分のために必要です。

イジメのない職場を見つけるためには

イジメ 職場

イジメを経験して新たな職場を見つける時に気になるのは人間関係ですが、見極めるためにはどのようなポイントがあるのでしょうか。

新しい職場を探す際に転職サイトなどを見て探すと思いますが、重要なポイントは求人要項に書いてある内容を鵜呑みにしないことです。 書いてある全ての情報が真実とは限らないので、必ず自分の目で確かめて判断することが大切です。

気になる求人があれば必ず職場見学に行きましょう。 職場見学の際のポイントですが、自分が配属されるかもしれない病棟を見せてもらうことです。

病院によっては希望を聞いてくれるところもあるので、希望があれば伝え、なければ配属予定の病棟や部署を見せて欲しいと頼んで見学させてもらいましょう。 人間関係などは働いている人からの情報が一番ですが、見学の際は忙しく取り合ってもらえないと思うのでスタッフ同士が会話しているか、ナースステーションの雰囲気などを必ず見ておきましょう。

可能であれば働いている人に直接聞いて情報をもらうか口コミサイトなどを利用して働きやすい職場かどうかを判断しましょう。 イジメのある職場もあれば、イジメのない職場も必ず存在します。 そのような職場に出会うためには情報が必要なので調べて判断するようにしましょう。

実際に働いてみなければわからないこともあります。いくらホームページや職場の雰囲気を観察するだけでは不十分なこともあります。そういう時はアドバイザーに聴くことが一番です。アドバイザーの方は今まで自分の地域担当の病院を数多く見てきています。自分がどういう職場に行きたいのか希望を言えば、経験の多いアドバイザーは自分がどういうタイプなのか判断してくれたり何に重視しているのか一緒に考えてくれます。

人間関係は特に難しい問題ですが、実際に働いている看護師とも連絡を取っていることもあり、そういったいじめがあるのか、人間関係が良好なのか内部の情報まで把握しています。 遠慮せずにアドバイザーに聞いて、まずは行きたい病院の情報を詳しく手に入れることが転職成功のカギとなるでしょう。


病棟での人間関係に疲れクリニックの看護師に転職しました
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