近年求人が多い精神科の看護師に転職しました

近年求人が多い精神科の看護師に転職しました

夜勤の少ない精神科の慢性期病棟に転職

私は現在、ある総合病院の精神科の慢性期病棟で看護師をしています。 日本では心の病であるうつ病を15人に1人が経験しているとも言われていて、それに伴い、精神科を訪れる人が増加、さらに精神科勤務の看護師求人も増えて来たようです。

私が精神科の看護師を希望したのは、妹がまさにうつ病を発症してしまったからです。 県の職員だった妹は、真面目で何事も丁寧に仕事をこなすタイプで、 「もう少し手を抜けば良いのに。」 というシーンでも絶対手を抜けない性格で、依頼された仕事を詰め込み過ぎてしまい、パンクしてしまったようです。 今は休職し、自宅で長期療養中です。 なかなか回復の兆しが見えず、そんな妹の力になりたいと精神科を志望したのです。

元々は他の科で働いていたのですが、なるべく家に帰り、母や妹の負担を減らしたいという思いから、夜勤の少ない精神科の慢性期病棟を選びました。求人は多かったため、幸いにもすんなり採用が決まりました。

しかし、精神科は他の科とは全く違う世界が広がっており、予想していたよりもはるかに大変でした。 他の科で培った、採血・点滴などの処置を行うことがほとんどなくなり、スキルは落ちる一方なのを感じています。 (精神科の治療は投薬中心のため)

また、精神科に入院している患者さんは、やはり精神的に安定していないことが多いので、ひどい暴言を浴びせられたり、さらには暴力も振るわれそうになったことがあります。 すんでのところで、男性看護師さんがかばってくれて事なきを得ました。

さらに、うちの病棟は高齢者の患者さんが多く、自分が看護師なのか介護士なのか分からなくなるくらい、日常動作のお手伝いなどの介護っぽいお仕事が多くて腰を痛めそうになりました。

1番とまどったのが、精神科の患者さんの病状は数値化できないということです。 他の科の患者さんだったら、レントゲン・血液検査・尿検査などの結果の数値で病状や病気の進行具合・回復具合を推し量れるのですが、うつ病や認知症などの精神疾患を数値化して客観的に眺めることはできないのです。

同じ看護師であるにも関わらず、元にいた職場との仕事内容のあまりの違いに驚き、とまどい、(心のどこかで笑顔や感謝を期待していたはずの)患者さんから暴言を吐かれた時には思わず泣いてしまいそうになり、妹のため、という目的も忘れて、転職したばかりなのも忘れて辞職まで考えてしまいました。

私が感じた精神科で働く看護師のメリット

ですが、歯を食いしばって勤務を続けていく内に少しずつ心境が変化してきました。 精神疾患を抱える患者さんは上手く言葉でコミュニケーションを取れないことが多く、自分の気持ちや症状を伝えられないことがあるのですが、患者さんの表情や顔色、言葉の端々からそれを読み取ることが出来た時に、あ、ここにいて良かった、と思えるのです。

精神疾患は完治までに時間がかかるため、精神科の看護師は患者さんと粘り強く向き合い、信頼関係を築いていかなくてはなりませんので大変ですが、その分温かな交流を持てます。 また、慢性期病棟は急性期病棟と違い、残業がほとんどありません。

勤務に就いた直後は本当に辛かったですが、今はなって良かったと思っていますし、これからも精神科の看護師を続けていくつもりでいます。


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病院勤務 (27歳女性)

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