看護師さんの離職率が高い理由を実感しています

看護師さんの離職率が高い理由を実感しています

私はこの4月から大学病院の看護師として働き始めました!看護専門学校に3年間通って、学生時代は寝る暇も惜しいくらい勉強と看護実習とそのレポートの作成に追われ、今思い出しても泣くほど辛かったです。

やっとのことで看護師の資格を取得して働き始めたものの

国家試験に合格してやっとのことで念願の看護師になれました。その時に思ったことは、看護師はこれほど苦労をしてやっとなれるものなのに、離職率が高い&復帰率が低い(現在、資格を持っているのに働かない潜在看護師は約70万人とも言われています)のは何故だろう?ということでした。看護師として働いていなければ、あの苦労や努力は全て意味がなかったことになります。

でも働き始めて分かりました。看護師として働いて最も強く感じたことは「患者さんに感謝されて嬉しい」ではなく「割に合わない」です。仕事は人手不足が原因でものすごい激務、その割にお給料は薄給です。高給と言われますが、夜勤手当がついているからであって基本給はかなり安い。仕事以外にも勉強会・研修会・看護研究などがあり、もちろん自分にプラスになることではありますが、時間を割いているのに手当がつかなりのはやはり辛いです。

さらに、働いている看護師さんの9割が女性であることも大きいと思います。女性には結婚・妊娠・出産・育児と人生の節目が男性よりもたくさんあります。が、妊娠していようが育児中であろうが、仕事内容に変わりはありません。そのため、ご家族との時間が取れない、切迫流産になりかけた(看護師には本当に多いです)、子供がいるので夜勤はできない・・などの理由で、これらの節目を機に辞めてしまう看護師さんがとても多いのです。

看護現場の問題点

実際、厚生労働省の調査では、看護師を離職したことのある人の理由第1位が「出産・育児」で2位が「結婚」と、やはり人生の節目のイベントが理由です。3位に「他の施設への興味」、4位に「人間関係が良くなかったから」(人間関係は他の調査では第1位にランクインしているところもありました。忙しすぎて&女性社会のため、人間関係がギスギスしやすいようです。)、看護師の離職率は毎年11%程度です。

現在就業していない看護師の理由1位もやはり「出産・育児」でした。離職した潜在看護師さん約70万人のわずか10%の方が復職してくれるだけで需要と供給のバランスは改善されるにも関わらず、現場は常に看護師不足、残った看護師が重労働となり、それに耐え切れずまた辞めていく・・という悪循環に陥っています。離職した看護師さん達がまた看護の現場戻りたい、と思えるような医療現場を増やしていかなければ、今後高齢化社会でさらに高まる看護師需要に応えられずに日本医療は崩壊してしまいます。

これは保育士不足問題と全く同じ日本の問題点だと思います。育児中の女性看護師がもう1度医療現場に戻りたい、そして働きやすい職場環境を作るなどの対策を立てない限り、離職率を下げて看護師不足を解消することはできないと感じます。


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