緩和ケアのエキスパート!緩和ケア認定看護師の資格について

緩和ケアのエキスパート!緩和ケア認定看護師の資格について

少子高齢化が深刻な問題となりつつある日本ですが、ガンになってしまう人も増えてきています。

現在では国民の3人に1人はガンで亡くなると言われているくらい、ガンは国民病となり誰がかかっても珍しくない病気なのです。ガンの治療も日々進歩していますが、病院ではガンの疼痛緩和などガンに寄り添った看護を行う緩和ケア認定看護師も増えてきています。

今回は緩和ケアのエキスパートである緩和ケア認定看護師の資格について紹介しますのでぜひ、参考にしてみてください。

緩和ケアとは、ガンの患者さんを対象としたガン自体の症状のほかに痛みや倦怠感などの身体k的な症状や、落ち込みや悲しみなどの精神的な苦痛を緩和するためのケアのことです。現在日本では国民の3人に1人がガンで亡くなっており、ガンによる身体的、精神的な苦痛を感じている患者さんが多いのです。緩和ケアを専門に行う看護師のことを、緩和ケア認定看護師と言いますが、資格を取得するためには、看護師としての実務経験が5年以上、そのうち3年以上を緩和ケア関連の施設で働いていることが条件で、認定看護師専門の教育機関で教育を受けることができます。研修後、試験を受けて合格すると緩和ケア認定看護師として働くことができます。緩和ケア看護師の役割としては、患者さんのQOLの向上と現場での実践や指導、相談など多岐にわたって包括的に業務を行うことが特徴です。

がん患者さんに寄り添う緩和ケアとはどのようなものか?

緩和ケア病棟など緩和ケアに特化した病棟などが増えてきていますが、緩和ケアとはどのようなものなのでしょうか?緩和ケアについて紹介していきます。

緩和ケアとは、ガンにかかった患者さんを対象に、がん自体の症状のほかに痛みや倦怠感などの様々な身体症状、落ち込みや悲しみなどの精神的な苦痛を和らげる目的を持っています。

現在の日本では、国民の3人に1人がガンで亡くなっているほど、ガンの患者さんは増えているのです。ガンで亡くなる患者さんの上位3位は、肺がん、胃がん、大腸ガンであり国民病とも言える状態なのです。

がん患者さんの中には、ガンに対して手術での治療を行ったり、抗がん剤を使用したり、終末期を在宅で何もせずに過ごしたりと、時代と共にガンの治療も変わってきているのです。その中でガンによる疼痛以外に倦怠感などの症状を緩和して、ガンとうまく付き合っていく治療法が主流となってきています。

最近では緩和ケア専門病棟など緩和ケアに特化した病棟などの併設も増えてきており、ガン患者さんのQOL(クオリティーライフ)を優先にした看護ケアの提供が行われています。

ガン患者さんの中には、ガンによる疼痛の他に精神的な苦痛や孤独、死への恐怖なども身体症状として現れる場合もあり、そのような苦痛を緩和して生活を送れるよう精神的なサポートも行うのが、緩和ケア認定看護師の役割でもあるのです。

緩和ケアを持ってい病院は増えてきており、1990年は施設数が5施設だったのに対して2016年現在では378施設まで増えています。施設数の増加とともに緩和ケア認定看護師の需要も高まってきているのです。

緩和ケア認定看護師になるために必要な資格や条件はどんなもの?

緩和ケア認定看護師の需要も増えてきていますが、実際に緩和ケア認定看護師になるためにはどのような資格や条件があるのでしょうか?

緩和ケア認定看護師になるためには、最低条件として看護師免許を保有していることです。看護師免許を取得後に、看護師として5年以上働いている経験があることが条件となりますが、そのうち3年以上は認定を取ろうと思っている分野での実務経験が必要になります。

これらの条件をクリアした人は、認定看護師を育成する教育機関で研修を半年間、615時間以上受講して、認定試験を受けることができます。認定試験に合格後、認定看護師認定証をもらうことができ、認定看護師として働くことができるのです。

そして、資格を取得後は5年ごとに看護の実践や認知看護師としての実績をもとに書類審査があります。看護師免許のように一度取得したらそのままというわけにはいかないのです。

認定看護師の資格は看護師になりたてで取れるわけではなく、最低でも5年が経ってから取得できるものであり、看護師にとってはスキルアップの資格として認識されています。

緩和ケア認定看護師と看護師の仕事内容の違いはあるのか?

緩和ケア認知認定看護師は看護師にとってスキルアップの資格という認識ですが、資格を取得した後はどのような仕事内容をこなすのでしょうか?また、一般的な看護師との違いはあるのでしょうか?

緩和ケア認定看護師の仕事内容は基本的な看護業務は普通のスタッフと変わりません。同じようにバイタルサイン測定や身体介助なども行います。

認定看護師としての役割の違いとしては、認定看護師の役割として「実践」「指導」「相談」という3つの軸が加わるということです。通常の看護師は「実践」のみですが、緩和ケア認定看護師は、緩和ケアのエキスパートでありその道のプロなので、専門的な知識や看護を現場のスタッフに指導を行っていくという役割があります。

そして専門的な知識を活かして現場で困っているスタッフの相談に乗ったり、患者さんやその家族の相談に乗ることも緩和ケア認定看護師の役割なのです。看護業務だけでなくチームを包括的にサポートを行なっていく必要があるのです。

緩和ケア認定看護師が働く病棟の職場環境はどのようなものか?

緩和ケア病棟が増えてきており、同時に緩和ケアで働く緩和ケア認定看護師も多くなってきています。緩和ケア病棟の職場環境とはどのようなものなのでしょうか?

緩和ケア病棟の特徴は、急性期の病棟と比較するとゆっくりとした時間が流れていることです。緩和ケアで働くスタッフも走り回ったりする姿を見かけることは少なく、穏やかでゆっくりとした雰囲気であり、緩和ケア病棟で過ごす患者さんが気持ちを落ち着かせ、精神的にストレスを感じないようにするためには必要なのです。

一見、ゆっくりと楽そうに見えますが、看護師がこなす業務は多くかなりハードなものです。一般的な看護業務に加えて、患者さんとのその家族との面会を何度も行なって看護計画を立てることや報告書やレポートの作成なども行わなければなりません。

特に患者さんの家族との面会では家族の都合に合わせて夜間の面会になることもあるため、勤務時間が長くなってしまうこともあります。

そして、緩和ケアではICUなどの緊急医療を提供する部署と同じく、1ヶ月の夜勤時間が72時間を超えることも認められているため、夜勤が長くなってしまうということもあるのです。

ゆっくりとした雰囲気とは裏腹に患者さんの急変なども起こるため、緊張感は抜けず精神的にもキツイと感じる人も多いようです。

緩和ケアで働きたいという人は求人サイトで相談することがオススメ

緩和ケアに興味があり緩和ケア病棟で働きたいと考えている人や、緩和ケア認定看護師を目指しているという人もいると思います。緩和ケア病棟で働くためには、緩和ケアが併設されている病院を探すことが第一歩です。

緩和ケア病棟が併設されている病院は限られているため、自分で希望勤務地に近い場所で探そうと思うと時間がかかってしまうので求人サイトを利用することがオススメです。


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