最近増えている認知症看護認定看護師ってどんな役割があるの?

最近増えている認知症看護認定看護師ってどんな役割があるの?

日本では高齢化社会ではなく超高齢社会となっているのが現状ですが、その中で認知症を発症している高齢社の数も増えてきています。

2012年時点で認知症を発症している高齢社は約462万人と言われており、2025年には認知症患者は700万人にのぼると言われているのです。高齢者の数も増え、認知症患者の数も増えることが考えられるこれからの日本では、認知症患者さんと付き合っていくことが必要になります。

そんな中、最近増えている資格として認知症看護認定看護師というものがあり、今回は認知症看護認定看護師の役割などについて紹介していきますのでぜひ、参考にしてみてください。

認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなってしまったために様々な障害が起こり生活をする上で支障が出ている状態のことを指します。65歳以上の高齢者のうちに認知症を発症している人は推計15%で、2012年時点で約462万人にのぼると言われています。高齢者の数が多い現在では認知症を発症する人が増加することが考えられます。認知症の患者さんが増加することが予測される日本では、認知症の高齢者とうまく付き合っていくためにも認知症看護認定看護師の需要が高まってきています。認知症看護認定看護師になるためには、看護師としての実務経験が5年以上、そのうち3年以上は専門分野での経験が必要になるなどいくつか条件があります。

最近増えてきている認知症看護認定看護師とはどんな役割があるのか?

認知症という言葉は聞いたことがある人も多いと思いますが、認知症分野のエキスパートである認知症認定看護師は知らないという人もいるかもしれません。認知症認定看護師とはどんな役割があるのでしょうか?

認知症認定看護師とは、日本看護協会によって2006年に認定が開始された資格のことです。認知症認定看護師は、認知症患者さんの権利擁護としての意思表出能力を補完することや、認知症の周辺症状を悪化させる要因へ働きかける行動障害の予防や緩和、認知症患者の状態把握を含む心身状態の総合的なアセスメント及びケアサポートシステムの立案などの専門的な知識、裏付けを元に行う認知症看護を行うことが求められます。

認知症認定看護師は。2015年時点では全国で472人が認定を受けていますが、認知症患者さんの増加に伴い看護師の数は深刻なほど人不足な状態にあります。それゆえ、認知症認定看護師の必要性はここ数年でかなり高まっているのです。

認知症認定看護師の役割としては、患者さんに対する直接的なケアなどの通常の看護業務の他に、現場スタッフへの看護技術の指導や教育、相談に乗ったり、患者さんやその家族との面談や相談に応じたり、カンファレンスの計画や開催など他部門との調整を行なったり、多方面での役割が期待されています。

認知症の患者さんは暴力的になったり、気分によって変わったりするため、新人スタッフなどは患者さんとの付き合い方について悩む人が多く、スタッフへの関わり方の指導やフォローなども認知症認定看護師の役割なのです。

認知症看護認定看護師になるためにはどんな資格が必要になるのか?

認知症看護認定看護師に興味がある、目指してみたいと思っている人もいるかもしれません。認知症看護認定看護師になるためにはどんな資格が必要になるのでしょうか?

認知症認定看護師になるためには最低条件として、看護師免許を持っていることです。准看護師の資格では認知症認定看護師の資格を取得することができないため、注意してください。

そして、看護師としての経験が5年以上、そのうち3年以上は認知症の多い医療・福祉施設(在宅ケア領域を含む)などで看護師としての実績を積んでいることが条件となります。

これらの条件を満たした人は、6ヶ月の研修を受けて修了後に認定審査試験を受けることができます。試験に合格したら、認定看護師として働くことができます。

まずは、看護師免許と認知症の多い医療施設での経験が必要になるため、入社してすぐに取得ができる資格ではないため計画性が大切になります。

認知症看護認定看護師の仕事内容や求められる能力とは?

認知症認定看護師は認知症の患者さんに寄り添った看護ケアを提供することが求められますが、その仕事内容や必要になるスキルなどはどのようなものでしょうか?

認知症認定看護師は、患者さんに対する直接的なケアなどの通常の看護業務の他に、現場スタッフへの看護技術の指導や教育、相談に乗ったり、患者さんやその家族との面談や相談に応じたり、カンファレンスの計画や開催など他部門との調整を行なったりします。

認知症認定看護師としての専門知識を活かして、病棟や病院全体で勉強会の主催なども行うことがあります。また、認知症の患者さんに合わせた療養環境の調整やケア体制の構築や、行動心理症状の緩和や予防、看護職員に対する認知症看護の指導などを行います。

認知症の患者さんは、脳の細胞の破壊によって記憶ができなくなったり忘れやすくなる記憶障害や道筋を立てた思考ができなくなる判断力の低下、時間や場所など自分が置かれている状況を正しく認識できなくなる見当識障害などの症状が見られます。

また、妄想を抱いたり、幻覚を見たり、暴力を振るったり、徘徊をするという症状も見られ、鬱や不安感、無気力などの感情障害が起こることもあります。このような周辺症状はその人の性格や環境、人間関係が絡み合って起こるものであり、症状は個人差も大きく、日によって症状に差が出たりすることもあります。

このように認知症の患者さんの症状を理解して、関わっていくことが必要ですが、現場スタッフの中には関わり方に悩む人も少なくないのです。

そして、認知症になった患者さんの本人も症状に悩まされますが、その家族も症状に対して受け入れができなかったり、悩むことも多いため、患者さんとその家族をサポートするためにも認知症看護認定看護師が相談に乗ることでフォロー体制を整えることや療養環境へのサポートなどの役割も求められるのです。

認知症看護認定看護師が活躍しているのはどんな職場環境なのか?

認知症の高齢者は増えてきており、どの科目でも多いイメージがありますが、認知症看護認定看護師はどのような職場で活躍しているのでしょうか?

認知症看護認定看護師は、全国で約472人活躍しており活躍の場は病院や施設など多岐にわたっています。主な就職場所としては、病院、クリニック、介護・療養施設などであり、認定看護師は医療施設に1人以上就業していることが望ましいとされているため、需要が高いことも特徴です。

最近では在宅医療も発展しており、在宅で治療を受けながら生活を送る高齢者を支えるため、在宅領域で活躍する認知症認定看護師もいます。病院の規模に関わらず入院してる高齢者のほとんどが認知症を発症しているという現状であるため、領域に関わらず必要とされる認定資格です。

認知症看護認定看護師として働くためには求人サイトを利用しよう

認知症看護認定看護師として働くためには、資格手当など待遇が良い職場で働きたいと考えている人も多いですよね。病院によっても待遇は様々ですが、条件が良い求人を見つけるためには、自分で見つけることは難しいと言われています。

効率よく見つけるためにも、看護師向けの求人サイトを利用することが一番良い方法です。


緩和ケアのエキスパート!緩和ケア認定看護師の資格について
緩和ケアのエキスパート!緩和ケア認定看護師の資格について
患者さんのライフスタイルに寄り添う透析看護認定看護師の役割とは?
患者さんのライフスタイルに寄り添う透析看護認定看護師の役割とは?