精神看護のスペシャリストである精神看護専門看護師の役割とは?

精神看護のスペシャリストである精神看護専門看護師の役割とは?

専門看護師は様々な分野で活躍する看護のスペシャリストですが、ガン看護専門看護師の次に多いと言われているのが精神看護専門看護師です。

精神看護専門看護師は精神科領域の専門分野になりますが、精神疾患の患者さんやその家族と向き合いケアを行なっていく役割が求められています。精神疾患の患者さんとの関わりは専門的な知識も必要となるため専門看護師が中心となり、現場のサポートや調整役など多方面での活躍が求められています。

今回はそんな精神看護のスペシャリストである精神看護専門看護師の役割について紹介しますのでぜひ、参考にしてみてください。

精神看護とは、精神疾患を抱えた患者さんである精神障害者を支援する分野になります。精神障害者に代表される疾患として、統合失調症や精神作用物質による急性中毒またはその依存症、知的障害、精神物質その他の精神疾患を持つものと精神保健及び精神障害者に関する法律では定義されています。精神障害者は、障害者や高齢者など社会的に不利を受けやすい人々が社会の中で他の人々と同じように生活をし、活動ができるよう看護師は精神患者さんの生活や社会生活をサポートを行なっていき、精神看護専門看護師は看護の実践だけでなく、現場のスタッフへの指導や他部門との調整など多方面での役割を担っているのです。精神看護専門看護師になるためには、実務経験が5年以上必要であり看護系大学院修士課程の単位を取得することが条件となります。

精神看護のスペシャリストである精神看護専門看護師の役割とは?

精神看護は精神障害者の人たちの支援を行いますが、精神看護のスペシャリストである精神看護専門看護師はどのような役割があるのでしょうか?

精神看護専門看護師は、精神科領域での看護の実践だけでなくスタッフの指導やサポートなど多方面での役割を担っています。

精神看護専門看護師は様々な原因によって不安定になっている精神疾患患者さんやその家族に対して大きな心を持って精神疾患患者さんや家族と向き合い、関わりを通してケアを行う役割が求められます。

また、精神看護専門看護師は看護の実践だけでなく、精神分野における現場スタッフからの相談や教育、看護技術の指導なども行います。そして、医療福祉関係者との調整や患者さんとその家族との問題解決などの倫理調整、自己の専門知識や技術の向上のための研究など、多方面での役割を果たすことも専門看護師として重要なことです。

精神看護専門看護師は精神科領域に必要な精神医学や精神看護の専門知識とともに、その知識を生かすための実際のスキルの研究や、患者さんに合わせた看護ケアを提供できる技術も必要になります。

精神看護の分野では、看護師としての基本的なスキルとともに患者さんの話を聞く包容力や、何事も動じない強い精神力なども身につけることが必要になります。看護師自身の精神力を高く保持する能力も求められるのです。

精神看護専門看護師になるためにはどんな資格が必要なのか?

精神科領域を極めていきたい、精神科で専門看護師を取りたいと考えている人もいるかもしれませんが、精神看護専門看護師になるためにはどんな資格が必要になるのでしょうか?

精神看護専門看護師になるためには、最低条件として看護師免許が必須となります。准看護師の資格では取得できないため注意が必要です。そして、看護系大学院修士課程修了者で日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育過程基準の所定の単位を取得していること、看護師としての実務経験が5年以上ありそのうち精神科領域で3年以上の経験があるということです。

これらの条件を満たした人は認定審査の試験を受験する資格が得られ、試験を受けることができます。試験に合格すると専門看護師認定証が交付され、専門看護師として働くことができます。

専門看護師は資格を取得後、5年ごとに更新が必要になり、看護実践の実績や研修実績、研究業績などの書類審査を持って更新が行われます。

資格を取得後も看護の実践や研究など常に看護師として学び続けるモチベーションも必要になってきます。

精神看護専門看護師が行なっている仕事内容とは?

精神科領域のプロである精神看護専門看護師ですが、主に精神科病院や精神科がある病院、クリニックなどで活躍しています。そんな精神看護専門看護師が行なっている仕事内容はどのようなものなのでしょうか?

精神看護専門看護師の仕事内容は、看護の実践の他に指導や相談、調整などの多方面にわたります。一般的な看護師が行っている看護は実践という部分になりますが、精神看護専門看護師も普通の業務は同じように行います。

一般的な看護師と違う業務の内容として、精神看護専門看護師は患者さんやその家族と面談を行ったり、患者さんへのケア方法を現場スタッフに指導を行ったり、病棟カンファレンスを計画して医師や薬剤師、リハビリ、ケースワーカーなどの他部門との調整を行ったり、現場スタッフの悩み相談に応じたり、勉強会の計画から実施、看護研究などがあります。

看護師としての業務だけでなく、周囲の調整役や相談役などマネジメントの役割も大きくなってくることが特徴です。

精神科で働く看護師に求められる能力やスキルとしては、コミュニケーション能力やカウンセリング能力、感情抑制能力、薬に関する専門知識があります。

精神科の患者さんの多くは不安や焦り、恐怖などの負の感情を持っているため、治療効果を高めるためにコミュニケーションは非常に重要となります。会話の中で程よい距離感を保ちながら、相手のペースに合わせたコミュニケーション能力が求められるのです。そして、患者さんを受け止める受容が大切であり、患者さんの暴力的な発言やヒステリックになったりすることもあるため、看護師は冷静に受け止め対処する能力が求められるのです。

精神科は一般的な看護と比較すると特殊な分野なので専門看護師もより専門的なスキルや能力が必要になるのです。

精神看護専門看護師が活躍している職場環境とは?

精神看護専門看護師が主に活躍している職場は精神科のある病院ですが、病棟などによって職場環境も変わってきます。精神科病院の病棟には、急性期病棟、慢性期病棟、閉鎖病棟、一般開放病棟の種類があります。

急性期病棟は、興奮や混乱、混迷などの症状がある患者さんが多く薬物管理が非常に重要になり、暴言や暴力を受けるリスクが高いことが特徴です。

慢性期病棟は急性期病棟と違って、症状が落ち着いている患者さんが多く療養が目的で病院によっては10年以上も入院していることもあります。

閉鎖病棟は、急性期や慢性期に関わらず病棟の入り口に鍵がかかっているため自由に出入りすることができません。スタッフも病棟に入る際やナースステーションに入る際にも鍵が必要になります。

このように病棟によって残業や忙しさ、夜勤の回数なども変わってきます。

精神看護専門看護師として働きたいなら求人サイトを活用しよう

精神看護専門看護師として活躍するためには、精神科を専門にしている病院で働くことが必要になります。精神科は病棟の特徴にもより残業が少なく給料が下がってしまうこともあるので、資格を活用して働くためには、待遇の良い求人を探すことが近道です。

待遇の良い求人を見つけるためには看護師専門の求人サイトを活用することがオススメです。


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