糖尿病の患者さんのサポートを行う糖尿病認定看護師の役割とは?

糖尿病の患者さんのサポートを行う糖尿病認定看護師の役割とは?

現在日本では糖尿病の予備軍も含めて2000万人以上に糖尿病の患者さんがいると言われています。糖尿病は生活習慣病と言われ成人病の1つですが、近年では糖尿病と診断される患者さんの数も増えてきているのです。

糖尿病は1度かかってしまうと一生付き合っていかなければならない病気のため、患者さん自身とその家族の精神的なサポートも必要となってきます。

そんな糖尿病の患者さんをサポートする糖尿病認定看護師ですが、どのような役割があるのかを紹介していきます。

糖尿病とは、カラダの中で分泌されるインスリンの調節が行えないことによって高血糖などの血糖値のコントロールが効かない状態の病気です。現在の日本では糖尿病の患者さんは年々増え続けており、予備軍も含めて2000万人ほどいると言われています。糖尿病の治療には、食事療法やインスリン注射、減量など生活習慣の見直しが必要になり、患者さん本人とその家族の協力が重要になってきます。一生付き合っていかなければならない病気であるため、糖尿病認定看護師は糖尿病の患者さんの治療や精神的なサポートを行なっていきます。糖尿病認定看護師になるためには、看護師としての実務経験が5年以上、そのうち3年間は糖尿病に関する分野での経験が必要になります。その後は認定試験を受けるための研修を修了して、試験を受けて合格することが必要になります。

糖尿病の患者さんをサポートする糖尿病認定看護師とは?

入院患者さんの中には既往歴に糖尿病が必ず出てくると言ってもよいくらい、国民に多い病気の一つですが、糖尿病は一生付き合い続けていかなければならない生活習慣病です。そんな糖尿病の患者さんのサポートを行う糖尿病認定看護師とはどのような役割があるのでしょうか?

糖尿病認定看護師とは、糖尿病に関する分野の専門知識を身につけ質の高い看護ケアを患者さんに提供する看護師のことです。

糖尿病の患者さんは主に病院では、内分泌内科という診療科目で関わることが多く、患者さんの特徴としては年齢層は幼児から高齢者まで様々です。年齢層や性別に隔たりがなく、幅広い患者さんと関わることができます。

特に糖尿病であれば、入院しての治療を行う場合もありますが、多くの患者さんは通院をしながら治療を行う人が多く、今までの生活の中で糖尿病と付き合っていかなければなりません。軽度の糖尿病であれば、減量や生活指導、食事制限などの指導を行って改善を試みますが、悪化してしまうとインスリンの自己注射が必要になります。

インスリンの自己注射が必要になった場合は、自分で管理ができるよう指導を行い、生活を送る中で自己注射ができるようサポートを行っていきます。また、食事指導などは家族の協力も必要となるため、患者さん本人への指導だけでなく、家族への指導も一緒に行います。

患者さんの中には生活習慣の改善が見られず根気よく付き合って行くことも必要になり、患者さんとの距離を考えながら、看護を行って行くことが大切になります。

糖尿病認定看護師はこのように他のスタッフ同様に患者さんに看護ケアを提供する看護の実践も行いますが、そのほかにも役割があります。糖尿病認定看護師は、現場スタッフへの指導や教育、相談に乗ったり、患者さんと家族への指導や相談に応じたり、他部門との連携をとったりなどのコーディネーター的な役割も求められます。

また、専門的な知識を活かして勉強会の主催や講演など、部署を超えての活躍も期待されるのです。

糖尿病認定看護師として働くために必要な資格や条件は?

糖尿病認定看護師として働くために必要な資格や条件はどのようなものでしょうか?

糖尿病認定看護師として働くためには、最低条件として看護師の国家資格が必要です。准看護師の免許を持っている人は国家資格の取得からスタートする必要があるので注意してください。

そして、看護師としての実務経験が5年以上、糖尿病患者さんの多い病棟や外来での看護実績が3年以上あることが最低条件となります。これらの条件を満たした人は、認定看護師教育機関での半年間の研修を修了し、認定審査を受けることができます。

認定審査に合格すると認定看護師認定証が交付され、糖尿病認定看護師として働くことができます。糖尿病認定看護師の資格は5年ごとに更新が必要であり、看護実践などの実績とともに書類審査があります。資格取得後は常に認定看護師として勉強し続ける必要があるのです。

糖尿病認定看護師の仕事内容と求められる能力とは?

糖尿病認定看護師の仕事内容と求められる能力はどのようなものでしょうか?

糖尿病認定看護師の仕事内容は、現場での患者さんへの看護ケアの提供などの実践の他にスタッフの指導や教育、患者さんやその家族から相談を受けたり、他部門との調整を図ったりなどその活躍は多岐に渡ります。

特に糖尿病認定看護師には特化技術として位置づけられているものもあり、糖尿病認定看護師に求められる能力です。糖尿病認定看護師の特化技術として位置づけられているものとして、血糖パターンマネジメント技術、フットケア技術、糖尿病ケアシステム立案技術があります。

血糖パターンマネジメント技術は、血糖値が影響する心理状態や食事、運動などの要素の対象をアセスメントして全人的に理解を行い血糖管理に向けての支援を患者と共に行う能力が求められます。

フットケア技術は、単に足をケアするというわけではなく、糖尿病とともに生活をしている人が大事な自分の足を自分自身でケアできるよう支援することであり、「糖尿病足病変予防のための自己管理への指導技術」が求められます。

糖尿病ケアシステム立案技術は、施設や地域において必要な糖尿病一次、二次、三次予防を目指した糖尿病ケアシステムを構築する技術が求められます。特に地域における糖尿病一次予防活動では、あらゆる背景を有する国民すべてを対象と捉え、糖尿病発症予防に向けて支援を行う能力が求められるのです。

糖尿病認定看護師が活躍している職場環境とは?

糖尿病認定看護師が活躍している職場環境とは、どのようなところなのでしょうか?

糖尿病認定看護師が活躍している職場環境は、主に糖尿病の患者さんの治療を行う専門の部署や科目がある病院が多いようです。糖尿病外来や在宅でのケアを行なっている糖尿病認定看護師も多くいます。

現在糖尿病認定看護師は全国で約800人ほどが活躍しています。都道府県別での人数は東京が約100人、福岡が約50人、大阪、神奈川、愛知が約40人ほどの人数になっており、都心部に集中している傾向にあります。地方では約10人未満の地域もあり、糖尿病認定看護師の人数は増えつつありますが、バラつきも見られます。

糖尿病認定看護師として働くための求人の探し方とは?

糖尿病認定看護師として働くためには、認定看護師としての資格手当などの待遇が良い職場で働きたいと考えている人も多いと思います。

認定資格に対しての手当などは病院によって差がありますが、求人情報などに記載されていることは少ないので情報を得ることが難しいです。効率よく待遇の良い病院を探すためにも、看護師向けの求人サイトを利用してキャリアコンサルタントに相談をすることで、非公開求人や条件の良い求人を紹介してもらえます。気になる情報だけでも探してもらうことができるので一度相談してみることをオススメします。


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