心臓疾患のスペシャリスト！慢性心不全看護認定看護師の役割とは？

慢性心不全と聞くと心臓の病気をイメージする人も多いと思います。最近では心不全などの病気も生活習慣病と大きな繋がりがあるため、慢性疾患の患者さんも増えてきています。

入院中の患者さんの中にも心不全の治療を行なっていたり、治療を続けているという人も多いのです。

そんな慢性疾患の治療は続けていくことが大変ですが、心臓疾患のスペシャリストである、慢性心不全看護認定看護師について紹介します。

心臓疾患のスペシャリスト！慢性心不全看護認定看護師とは？

心臓疾患のスペシャリストである慢性心不全看護認定看護師とは、どのようなものなのでしょうか？

慢性心不全看護認定看護師とは、慢性心不全などの心疾患を抱えた人のケアやサポートを行う看護師のことです。

慢性心不全看護の主な患者さんは、心不全や心筋梗塞、不整脈などの心臓の慢性疾患であり、慢性心不全看護認定看護師は、身体機能の回復促進、心不全憎悪の回避・予防のためのケアや安定期、憎悪期、週末期の各病期に応じた生活調整と指導を行います。

心臓疾患は軽度で命に関わる危険性が少ない病気であっても、患者さんにとっては病気自体が大きなストレスになってしまうことも多いのです。また、治療、療養過程において、呼吸困難や夜間の多尿などの症状により寝不足に陥ることや、食事制限が必要になり生活にストレスを感じてしまうことも。

慢性疾患なので疾患と上手く付き合っていかなければならないことも、患者さんにとってはストレスの原因となるのです。そのような患者さんとその家族のストレスや不安を理解して、緩和ケアに努めるとともにメンタルケアを行いストレスの軽減を図り、患者さんのモチベーション向上させることも慢性心不全看護認定看護師の役割なのです。

現在では全国に200名を超える資格の保有者がいます。分野特定前から興味を示していた方の資格取得が一巡したことで今後は若干資格保有者の増加ペースが落ちると予測されますが、今後も慢性心不全看護認定看護師のニーズは高まり、資格取得者の数も増えていくと見込まれています。

慢性心不全認定看護師として働くために必要な資格とは？

慢性心不全看護認定看護師として働くためにはどのような資格が必要なのでしょうか？

慢性心不全看護認定看護師として働くためには、最低条件として看護師免許を持っていることが条件となります。准看護師免許では取得できないので注意が必要です。

そして、看護師としての実務経験が5年以上、そのうち3年以上は循環器での分野の経験があることが条件となります。また、慢性心不全看護分野の認定資格を取得するにあたっては、通算3年以上、心不全患者の多い病棟での看護実績を有すること、心不全の憎悪期から回復期にある患者の看護を5例以上担当した実績があること、心不全患者の多い循環器系病棟あるいは外来、在宅ケア部門で勤務していることなどの3つの条件を満たしていることが望ましいとされています。

これらの条件を満たした人は。看護協会が定めている認定看護師教育基準カリキュラムを半年間受けて修了したのち、認定審査の試験を受けることができます。認定審査に合格すると慢性心不全看護認定看護師として働くことができます。

慢性疾患の患者さんをサポートする慢性心不全認定看護師の仕事内容とは？

慢性疾患の患者さんをサポートする慢性心不全認定看護師の仕事内容とはどのようなものでしょうか？

慢性心不全認定看護師の仕事内容は、患者さんへの看護ケアの提供などを行う看護の実践だけでなく、身体機能の回復促進、心不全憎悪の回避・予防のためのケアや安定期、憎悪期、週末期の各病期に応じた生活調整と指導を行います。

また、慢性疾患の患者さんは疾患と上手く付き合っていくことが重要であり、病気が再発しないよう再発予防のための指導や患者さんとその家族を対象とした精神的なケアなども行なっていきます。慢性心不全などの慢性疾患は再発しやすいという特徴があるため、患者さん1人1人の生活習慣を見直し、再発防止のために具体的なアドバイスを行います。

そして、患者さんへの指導や再発予防の呼びかけだけでなく、現場スタッフの教育や指導、相談に乗ったり、他部門との調整を行ったりなど現場の調整役としての役割も求められます。

特に慢性疾患を抱えた患者さんへの生活指導や関わり方で悩む看護師も多く、そのような患者さんとの関わり方などの指導を行います。慢性疾患を抱えている患者さんは、退院してからも治療を続けていく人も多いため、在宅でのケアなどを行う他部門とのカンファレンスの実施や調整なども行います。

認定看護師としての仕事は多岐に渡りますが、勉強会の開催や部署を超えての活動など、看護師としての活動の幅が広がることが特徴です。患者さんや家族、現場スタッフからも頼られる心強い存在なのです。

慢性心不全認定看護師が活躍する職場環境とは？

慢性心不全看護認定看護師が活躍する職場環境とは、どのような場所なのでしょうか？

慢性心不全看護認定看護師が活躍している職場は、総合病院や大学病院の循環器科や循環器内科、循環器センターなど循環器に特化したクリニック、保健所や成人病センター、高齢者施設など多岐にわたります。

慢性疾患を抱える患者さんは、生活をしながら治療を行なっている人が多いため病院に限らずクリニックなどでも慢性心不全看護認定看護師のニーズは高まっており、患者さんにとって心強いものになっています。

また、慢性心不全看護認定看護師のニーズの高まりから、認定看護師取得にかかる費用を病院側が負担をしてくれるサポート体制を整えている病院も増えてきており、認定看護師をサポートする職場環境が整える動きも活発になってきています。

認定看護師の取得にかかる費用は、約100万円ほどであり個人で負担をしなければならないのが現状です。しかし、認定看護師をサポートしている病院では、この資格取得にかかる費用の負担をしてくれるところもあります。

慢性心不全認定看護師として働くためには求人サイトを利用しよう

慢性心不全看護認定看護師に興味がある、働きたいと考えているという人は、資格の取得を視野に入れて考える際に、資格取得をサポートしてくれる体制が整っているかどうかも考えておく必要があります。

慢性心不全看護認定看護師として活躍したい、これから考えているという人は、転職先は求人サイトを利用して探すことをオススメします。転職サイトを利用することで効率よく知りたい情報を集めることができます。