女性にとって心強い味方!乳がん看護認定看護師の役割とは?
乳がんは女性の臓器がんの罹患率トップであり、死亡率も高いのが特徴です。乳がんになったという有名人も多く、私たちに身近な病気の1つでもあるのです。
乳がんは女性に限らず男性にもリスクはありますが、罹患率は女性の方が高く、治療には手術療法や化学療法など色々な選択肢があります。特に手術療法ではボディイメージの変容なども伴うため精神的なサポートも必要になります。
今回はそんな女性にとって強い味方である乳がん看護認定看護師について紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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乳がんは、女性が罹患する割合がトップの病気であり、年々増加しています。生涯のうちに乳がんになる女性の割合は、14人に1人と言われており、年間6万人以上が乳がんと診断されているのです。そんな女性に多い病気を支えるのが乳がん看護認定看護師ですが、女性にとってデリケートな部分であるため、細やかな精神的なケアなどが求められるのです。こうしたケアを総合的に行うことができる看護師として2003年に特定が開始され、2006年に認定が開始されました。乳がん看護認定看護師になるためには、5年以上の看護師としての実務経験と、そのうち3年以上は乳がんの分野での経験があることが条件となります。その後、認定看護師になるための研修を修了し、認定審査に合格することで、乳がん看護認定看護師として働くことができます。
女性にとって心強い味方である乳がん看護認定看護師とは?
乳がんは女性がかかりやすい病気の1つですが、手術で乳房を失わなければならないなど精神的にも肉体的にも辛いものがありますよね。そんな乳がんの女性にとって心強い味方である乳がん看護認定看護師とはどのようなものなのでしょうか?
乳がん看護認定看護師とは、日本看護協会によって乳がん治療の領域で熟練した看護技術と知識を有すると認められた看護師のことです。
乳がんの患者さんは年々増え続けており、年間約6万人以上も乳がんと診断されているのが現状です。医療技術の進歩によって治療方法の選択肢は増えているものの、治療期間が長期化する傾向にあります。
乳がんの治療には、手術療法や化学療法、放射線療法などの選択肢がありますが、手術療法は特にボディイメージの変容を伴うため、精神的にも肉体的にも負担が非常に大きいのが特徴です。女性にとって乳房はシンボル的な存在であり、乳房を失うことで変わってしまった自分の身体を受けれられないという人も多いのです。
乳がん看護認定看護師は、そのような患者さんに対して、治療方法を自ら選択できるよう情報提供を行ったり、治療に伴う身体的・精神的なサポート、術後のリハビリやリンパ浮腫予防のためのアドバイスなど幅広い役割が求められるのです。
乳がんの治療方法は、医療の進歩によって変化してきており入院期間が短縮され、主に外来でのフォローがメインになってきています。そのような術後のフォローなどを外来を通して患者さんとその家族のケアも重要な仕事の1つです。
患者さんにとっても専門的な知識や看護技術を身につけている、乳がん看護専門看護師の存在は、心強い頼れる味方となっているのです。
乳がん看護認定看護師として働くために必要な資格とは?
乳がんの患者さんが増える中で、乳がん看護認定看護師のニーズも高まってきてますが、乳がん看護認定看護師として働くためにはどのような資格が必要なのでしょうか?
乳がん看護認定看護師になるためには、最低条件として看護師免許を持っていることが条件となります。准看護師免許では取得できないので注意が必要です。
そして、看護師としての実務経験が5年以上、そのうち3年以上は乳がんの分野での経験があることが条件となります。また、乳がん看護認定看護師の認定資格を取得するにあたっては、通算3年以上、乳がん患者の多い病棟での看護実績を有すること、乳がん患者の看護を5例以上担当した実績があること、現在、乳がん患者の看護に携わっていることなどの3つの条件を満たしていることが望ましいとされています。
これらの条件を満たした人は。看護協会が定めている認定看護師教育基準カリキュラムを半年間受けて修了したのち、認定審査の試験を受けることができます。認定審査に合格すると乳がん看護認定看護師として働くことができます。
乳がん看護認定看護師の仕事内容と求められる能力とは?
乳がん看護認定看護師は、乳がんの患者さんのサポートを行いますが、その仕事内容やどのような能力が求められるのでしょうか?
乳がん看護認定看護師の仕事内容は、患者さんへの看護ケアの提供などを行う看護の実践だけでなく、治療方法の選択のサポートや情報提供、手術前後のケア、患者さんとその家族の心理的なケアなど看護を総合的に行います。
乳がん看護認定看護師の仕事内容は、看護の実践だけでなく多岐にわたることが、一般的な看護師との違いです。また、現場スタッフへの指導や教育、専門的な知識の共有、相談を受けたり、他部門との調整を行うコーディネーターの役割も行います。
専門的な知識を活かして、看護ケアの向上を目的とした病棟内での勉強会や、院内での勉強会の講演なども行います。
乳がん看護認定看護師に求められる能力としては、患者さんに一番近い存在であるため、他部門とのカンファレンスの際には患者さんの希望に沿った医療が提供されるようメンバーに働きかけることもあるので、多職種との連携やチームをまとめる能力も必要になります。
乳がん看護認定看護師が活躍できる職場環境とは?
乳がん看護認定看護師のニーズは高まってきていますが、乳がん看護認定看護師が活躍できる職場環境とはどのような場所なのでしょうか?
乳がん看護認定看護師が活躍できる職場は、主に全国のがん診療連携拠点病院になります。聖路加国際病院や三井記念病院などをはじめとする、各都道府県のがんセンター付属病院なども挙げられます。このような病院、施設では、外来から病棟まで乳がんの患者さんに継続的に患者さんの治療に関わっていきます。
主な活躍場所としては、がんの治療を行なっている病院になりますが、乳がん看護認定看護師の活躍の場所は広がっていくことが予想されます。
乳がんは、有効な検査法や治療法が確立されているのと同時に、治療の多様化や療法生活の長期化に伴い、患者やその家族を実践的な治療と心理的な側面からも、サポートしていかなければならない場面も増えてきます。
乳がんの患者さんが増加している背景を踏まえて、早期発見や早期治療の指導や教育も積極的に行なっていかなければならないため、乳がん看護認定看護師への期待は大きくなっているのです。